ラオスの伝統儀式した愛子さま
晩さん会に先立ち愛子さまは、ラオスの伝統儀式「バーシー・スークワン」に参加した。健康と繁栄を祈る儀式で、愛子さまは、変わらぬ友情や助け合いの心、旅の安全などを願って手首に白い糸を巻き、そのまま晩さん会に出席している。
19日、愛子さまは、ビエンチャンにあるベトナム戦争時の不発弾被害を紹介する展示施設「コープ・ビジターセンター」を訪れている。ラオスはベトナム戦争中、米国と敵対した北ベトナム軍の補給路となり、米軍から激しい空爆を受けた。
現在も8000万発もの不発弾が残り、不発弾によるラオス国内の死傷者は5万人に上るといわれている。愛子さまは、不発弾により手足を欠損した人たちのための義肢の支援などについて説明を受け、熱心に耳を傾けていた。
前回のこの連載で触れたが、愛子さまがラオスを公式訪問中の11月18日、宮内庁は秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さまが新型コロナウイルスに感染したと発表した。「東京2025デフリンピック」の開会式や結団式などに出席し、精力的に公的な活動に取り組んでいた佳子さまだけに、日頃の疲れなどが出たのかもしれない。しかし、24日にはデフリンピックの空手競技を観戦し、仕事に復帰している。
その佳子さまは今年6月、ブラジルを公式訪問している。2019年9月のオーストリアとハンガリー公式訪問、2023年11月にペルー公式訪問、そして2024年5月〜6月のギリシャ公式訪問と、4回の海外公式訪問を成功させている。
ブラジルでは最大の都市サンパウロや首都ブラジリア、リオデジャネイロなど8都市をめぐり、日系人の方々やブラジルの人たちと、とびっきりの笑顔と思いやりの心で交流し、行く先々で大歓迎された。
現地で行われた昼食会で佳子さまは、自宅のある赤坂御用地でブラジルの国花、イペーが育ち毎年、花を咲かせていることを紹介しながら、
「日本とブラジルの友好関係も、さまざまな分野で花を咲かせており、新しいつぼみもふくらみつつあるように思います。関係する方々のご努力が実り、たくさんのつぼみが美しく花咲くことを願っております」
と述べていた。
今回、初めての外国公式訪問を終えた愛子さまは、当然のことではあるが「先輩」であり、従姉の佳子さまの海外訪問を、大いに参考にしたことだろう。あるいは佳子さまが愛子さまにアドバイスしたかもしれないし、愛子さまが佳子さまに疑問点などを素直に尋ねたかもしれない。そんな愚推をしたくなるほど、2人は仲良しなのだ。
今、佳子さまは、愛子さまが海外デビューを無事に果たしてホッとしているのではなかろうか。
2026年、2人の外国公式訪問はどうなることだろう。佳子さまと愛子さまが、「両国の懸け橋となって、美しい花を咲かせて」くれることを多くの国民は願ってやまない。
<文/江森敬治>











