母と一緒に写真を選びました
ご一家は毎日のように公務に追われるご多忙の身。それでも、一貫して保護犬や保護猫を迎え入れられている理由を『皇室の窓』(テレビ東京系)で放送作家を務める、つげのり子さんは次のように話す。
「“失われる命を少しでも減らしたい”という思いをご一家の皆さまがお持ちだからではと拝察いたします。2019年に両陛下が秋田県を訪れた際、動物愛護センターを視察されています。
同じ日に発表されたご感想には“殺処分される動物が少しでも減ることを心から願っています”と綴られていました。こうした動物への深い愛をお三方ともお持ちなのだと思います」
昨年の園遊会に出席した現代美術家で愛猫家として知られる横尾忠則さんも、懇談を通じて、ご一家の動物を愛するお心が伝わったと振り返る。
「園遊会に招かれた際、皇后陛下から直接、御所で飼われている猫ちゃんの写真を見せていただいたことを今も鮮明に記憶しております。雅子さまは、次の方に進まれるのを忘れていらっしゃるのではと思うほど、次から次へと猫ちゃんの写真を見せてくださり、一つひとつに細かな説明もしてくださったのです。
僕も思わず夢中になって猫談議にのめり込んでいました。その後、愛子さまとお話しした際、“昨日、横尾さんにお見せするために母と一緒に写真を選びました”と明かしてくださり、感動いたしました」
その約2か月後、愛猫の「みー」が永眠したと、宮内庁から連絡があったのだという。
「みーちゃんの死が報道される前に“まず横尾さんにご一報を”という陛下のお気遣いがあって、わざわざご連絡をくださったようです。みーちゃんの死には心が痛みましたが、新しく家族の一員になった美海ちゃんの写真をテレビで拝見したとき、芸術作品を見たときのような感動を憶えました。
お三方の動物に対する並々ならぬ愛情は、ご一家の幸せの形であると同時に、国民への愛と幸せに結びつく原点になっているように思います」(横尾さん)





