さまざまな理由で別れてしまった5組の元恋人たち。ホテルで過ごす1か月の共同生活を経て、選ぶのは「新しい恋」か「過去の恋」か……。Prime Videoにて独占配信中の恋愛リアリティ番組『ラブ トランジット』シーズン3(以下「ラブトラ3」)。本作で大きな反響を呼んだのが、俳優の外山史織の恋だった。印象的だったのは、彼女は番組に参加した時間のほとんどを「恋の清算」に費やしたこと。強気なキャラに隠れた繊細な素顔と半生に迫った――。
就職活動を始めるも、諦めきれずに俳優の道へ
4人きょうだいの末っ子として、秋田県に生まれた。もともと人前で歌ったり、踊ったりすることが好きだったが、小学校時代は友達との関係に悩まされていたという。
「最初は些細なことだったんです。お兄ちゃんのお下がりを着ることが多かったのですが、丈が短くて…。ツンツルテンなのを“ダサい”ってからかわれるようになって。自分に自信がなくなり、人前に出るのも怖くなってしまいました」
そんな彼女に影響を与えたのが、竹内結子さんだった。
「『ランチの女王』(フジテレビ系)の竹内結子さんがかっこよくて。言いたいことを言ったり、困難にもずんずん向かっていく強さが素敵だなって。俳優に憧れるようになったのはそのころからですね」
内気だった外山だが、東京に移住し高校へ進学すると状況が一変したという。
「それまで、“ブス”とか“キモい”とか言われていたのに、急に学校中の男子生徒から注目されるようになったんです。後でわかったんですが、当時付き合っていたカレが、“すごくかわいい子がいる”って校内で言いふらしていたそうです(笑)」
少しずつ自信を取り戻していったものの、俳優への想いはまだ表に出せないままだった。
「渋谷や原宿を歩いたときにスカウトされることもありましたが、自分なんか売れないだろうなって。家族も絶対に反対するだろうし……。だから、何か手に職をつけたくて、大学では簿記や秘書検定、電卓検定など取れる資格はひと通りみんな取りました」
周囲と同じように就職活動をしていたが、俳優になりたいという気持ちは抑えることができなかった。
「やっぱりどこか諦めきれなかったんですね。カットモデルのアルバイトのお金だけ生活費とは別で貯めていて、そのお金で俳優の養成所に入ることを決めたんです」
















