東京消防庁からのお願い

 同庁の公式サイトによると、『急性アルコール中毒搬送人員』は、2024年で、約14000人に上るという。2025年度の出動件数については、

「今年の年間救急出場件数についてですが、例年どおり高い水準で推移しており、現時点(2025年12月19日)での集計や過去の傾向を踏まえますと、概ね前年と同程度の93万件程度となる見込みです」(前出・東京消防庁広報担当者、以下同)

 最後に東京消防庁からのお願いとして、次のように話す。

「冬季は、脳卒中や心臓疾患等、緊急度や重症度の高い方の救急搬送が多くなるのに加え、インフルエンザをはじめとする感染症の流行も重なり、一年で特に救急需要が高まります。当庁では、緊急度や重症度の高い方のもとへ一刻も早く救急車を向かわせるため、非常用の救急隊を増強して出場させる等、万全の体制で対応しております。

 日頃から救急車の適時・適切な利用推進にご理解をいただいているところですが、飲酒に伴う救急要請の中には、未然に防げるものも少なくありません。年末年始は、飲酒に伴う嘔吐や歩行困難、転倒による怪我等の救急事故も多くなります。 過度な飲酒は体調不良や怪我に繋がる恐れもありますので、お気を付けください」

 救急車を呼ぶか迷ったときの対応については、

もし、意識がはっきりしない、呼吸が苦しい等、いつもと違う場合や様子がおかしい場合は、ためらうことなく119番通報してください。

 また、病院に行くべきか、救急車を呼ぶべきか迷った時は、インターネットで病気やけがの緊急性を判断できる『東京版救急受診ガイド』をご活用いただくか、『東京消防庁救急相談センター(♯7119)』に電話してください」

 つい浮足立ってしまう年末年始の飲み会。ひとりひとりの心掛けが誰かの命を救うことに繋がるかもしれない。