佳子さまの様子
話は少しさかのぼるが、昨年12月29日、佳子さまは31歳の誕生日を迎えた。そして、宮内庁皇嗣職は、前述したような文書と一緒に、昨年、一年間の佳子さまの公的な活動などを1月から順番に紹介したが、一年を通じ、佳子さまの仕事が広い範囲にわたっていることがよく理解できる。
昨年7月、佳子さまは両親、弟とともに都内で開催された「被爆80年企画展 ヒロシマ1945」を見学した。宮内庁は、
《被爆直後から年末までの被害の状況などを伝える写真や映像をご覧になり、原爆により犠牲になられた方々をお悼みになるとともに、原爆による被害の悲惨さや平和を守ることの大切さを改めて胸に刻まれました。写真に写っている方々のお名前と、被爆した前後やその後についてお聞きになり、お一人お一人の苦しみが深く胸に迫ったと伺いました》
と佳子さまの様子を伝えている。
9月、先の大戦の激戦地である沖縄に伝わる琉球舞踊を、佳子さまは家族と鑑賞した。
《舞に込められた祈りをお感じになりながら鑑賞されたと伺いました。「かぎやで風」の演目は、お小さいころにお稽古されたことがある舞であり、前奏が始まった時に振りを思い出され、お帰りになってから踊ってみられたそうです》
このように宮内庁は紹介したが、新年を祝う席などで欠かせない演目『かぎやで風』を、小さいころに熱心に稽古していたことを私は初めて知り、とても勉強になった。
以前、この連載で触れたが10月、佳子さまは母、紀子さまと一緒に香川県を訪れた。高松市の大島にある国立ハンセン病療養所「大島青松園」の納骨堂で白い花束を供え、慰霊碑に深々と拝礼し、二人は入所者と懇談した。
《ご訪問前には、東京都東村山市にある「国立ハンセン病資料館」で展示をご覧になったり、関連する書籍をお読みになったりされ、ハンセン病に関わる歴史や現状を学んでいらっしゃいました》
と宮内庁は、訪問前の佳子さまが熱心に準備をした様子を詳しく説明している。
昨年春、筑波大学に入学し、9月に成年式を無事に終えた悠仁さまを佳子さまはとても可愛がっている。そんな弟思いの佳子さまについて、宮内庁は次のように紹介した。
《内親王殿下は、悠仁親王殿下の成年式に出席されました。内親王殿下は、たいへん熱心に勉学に励まれていた親王殿下を心から応援していらっしゃり、4月に大学に入学され、以前から興味を持ち続けていた分野について学ばれていることを、嬉しく思われていると伺っています。内親王殿下は、親王殿下が幸せに過ごされることを心から願っていらっしゃいます》
誕生日に合わせ、佳子さまの映像なども公表された。昨年12月初め、住まいのある赤坂御用地内を歩かれている様子を撮影したものだという。佳子さまは、茶色のシャツとスカート、白色のセーターを着ていた。
青空が広がり、鳥のさえずりが聞こえる暖かな日だったらしく、きれいに咲いたピンクや白色のサザンカを見たり、インスタントカメラで花を撮影している様子などが紹介されている。31歳を前にした佳子さまの魅力が十分、伝わってくる。
佳子さまは、《誰もが安心して暮らせる社会になることを、誰もがより幅広い選択肢を持てる社会になることを、そしてこれらがあたりまえの社会になることを願って》いる。より良い社会の実現のため、今年もまた佳子さまは、精力的に多様な公的活動に取り組むであろう。私は、期待してやまない。
<文/江森敬治>











