「止むを得ず」という5文字に…

 当時、日本マクドナルドの広報部はニュースメディアの取材に対し、「本社としては事前に内容を把握していなかったため、言い回しなど店舗と再検討し、改めて掲載しております」と回答。店舗独自の判断による「実名掲出」は、本社サイドによって不適切と判断された形だった。

 では、今回の福岡のケースでも、再び実名削除となるのだろうか。

「前回の相模原の事例では全生徒を一律に出禁としていましたが、今回の貼り紙をよく読むと、『生徒のみでの出入り』を禁じています。つまり、保護者が同伴していれば入店は可能であり、週末の家族連れや、部活動の保護者との利用などは制限していません。前回の反省を踏まえ、トラブルの温床になりやすい生徒同士のみの利用に絞った対応となっています」

 日本マクドナルド広報部に、今回の名指しを含む対応が適切であるか確認したところ、次のような回答が寄せられた。

「当該店舗においては、かねてより学校様とも協議を重ね、止むを得ずこのような対応を取らせていただいております」

 前出の社会部記者はこう解説する。

「前回の『本社は把握していなかった』という釈明とは異なり、今回はこの対応を“止むを得ず”取ったと言っていますので、事前に本社とも相談の上で、名指しが不可避と判断したことが伺えます。学校側と話し合いを経た上での苦渋の決断だったということでしょう」

SNSで拡散されている、福岡市内のマクドナルドの貼り紙(※編集部で画像を一部加工しています)
SNSで拡散されている、福岡市内のマクドナルドの貼り紙(※編集部で画像を一部加工しています)
【写真】学校名を赤字で…SNSで拡散されたマクドナルド店舗の貼り紙

 学校側の認識はどうなっているのか。本誌が名指しされた中学校にコメントを求めたところ、福岡市教育委員会から現状を把握しているとした上で、以下の回答があった。

「一方の学校は、マクドナルド側から『生徒が店内で騒ぐ行為をしている』との報告があったと聞いている。もう一方の学校は、マクドナルド側から具体的な報告はあっておらず、学校が確認したが、現時点では回答をいただいていない」

 名指しされた2校の間でも、店側とのやり取りの状況には差があるようだ。クレームがあった学校は全校生徒への注意喚起を行ってきたというが、店側が実名をさらすという強硬手段に出た以上、これまでの指導では不十分だったと言わざるを得ないだろう。

 迷惑行為を行っているのは2校のごく一部の生徒だと思われる。態度を改めて、早く“出禁”が解かれるといいのだが――。