社会保障制度への根強い不安
この問題の背景には、年金をはじめとする社会保障制度への根強い不安がある。
老後“2000万円問題”が話題になって以降、インフレが進む現在では「老後2000万円で済むのか」という新たな不安が若い世代に広がっている。
第一生命経済研究所の永濱利廣首席の著書『新型インフレ』(朝日新書)の中で、デフレマインドが国民性となった背景として「老後資金の不安」「教育費の不安」「住宅ローンの不安」という3つの要因を挙げ、さらにメディアやSNSがこうした不安を増幅させていると指摘している。
「現状は、『いくら投資すべきか』よりも『いくら投資できるか』という発想で行動する人が増えています。金融リテラシーとは単に投資商品の知識を持つだけでなく、自分のライフプランを設計し適切な資産配分を行う総合的な判断力を指します。今回の片山大臣の発言は、この原点に立ち返る必要性を示したものといえるのではないでしょうか」(前出・社会部記者)
投資ありきではなく、余剰資金の範囲内で無理なく資産形成を進めることが本来のNISA制度の趣旨であることは改めて認識されるべきだろうーー。

















