目次
Page 1
ー 国際園芸博覧会の「トゥンクトゥンク」
Page 2
ー “可愛さの表現”が難しいデザイン

 昨年開催された大阪・関西万博の公式キャラクターとして、その異形さから社会現象を巻き起こした「ミャクミャク」。

国際園芸博覧会の「トゥンクトゥンク」

 そのバトンを引き継ぐかのように、いま新たな注目を集めているキャラクターがいる。2027年3月に横浜市で開幕を控える国際園芸博覧会の公式マスコット、「トゥンクトゥンク」だ。

 宇宙のかなたから地球に憧れてやってきた精霊で、自然破壊や環境汚染などの問題を背景に、人間と自然をつなぐキャラクター。ちなみに「トゥンク」は、恋やときめきに胸が鳴る鼓動の音。

SNSでじわじわ人気に火がつき始めたトゥンクトゥンク(左はミャクミャク) 写真/共同通信
SNSでじわじわ人気に火がつき始めたトゥンクトゥンク(左はミャクミャク) 写真/共同通信

「人といろんな命が共鳴し、つながっている状態」の意味が込められており、万物への想像力と調和の心を取り戻すことの大切さを伝えたいというメッセージが託されている。

 先日、赤沢亮正経済産業大臣が《ミャクミャク並みにブレイクさせてあげたい》とXに投稿するなど、第二のミャクミャクへの期待も高い。このトゥンクトゥンクについて、キャラクターデザインに詳しい嵯峨美術大学芸術学部の安斎レオ教授に話を聞いた。

「第一印象はとても前衛的で、ハイカルチャーなデザインです。ミャクミャクに続き、今までにない意表を突くオリジナリティーあるデザインが選ばれる傾向には、東京五輪の際のエンブレム盗作騒動がかなり影響していると思います」

 かつての公式キャラクターといえば、誰もが親しみやすい“身近なモチーフ”が主流だった。

「それだとデフォルメしても、どうしても似通ってしまう。盗作騒動を経て、模倣の余地を与えない圧倒的なオリジナリティーを求めるこの流れは、日本の公式キャラクターのあり方を根本から変えつつあるように感じます」(安斎教授、以下同)

 ミャクミャクと同様、赤と青が効いた鮮やかな色使いは、特に30代以上の女性に強く支持される配色だと安斎教授は分析する。一方で、こんな課題も。