肩の力を抜いて活動できるように
仕事を続けながら、出産、離婚、再婚を経験した30~40代。一人娘はすでに成人し、子育ても終わり50代に突入した。昔も今も変わらず、芳本はずっと自然体に見える。
「いや、40代はなんとか年齢に抗おうと必死でしたよ(笑)。でもね、50代になると抵抗ではなく、受け入れ態勢に変わるんです。そうなると肩の力が抜けて、不思議と楽しくなってくるんですよ」
50歳を過ぎてから、大阪芸術大学短期大学部メディア・芸術学科の教授に就任。今では週に3日は大阪に滞在し、10代の学生らに舞台芸術の指導を行っている。
公式YouTubeチャンネル「みっちょんINポッシブル」を開設したのも50代になってから。「'85年組」同期の松本典子をゲストに迎えた回は大反響で、45万回再生を突破した。
「典子ちゃんは元プロ野球選手の笘篠賢治さんとの結婚後は芸能活動を控えていたから、視聴者の方々も元気な姿を見ることができてうれしかったみたい。私もずっと会えていなかったけど、やっぱり同級生。一瞬であのころに戻っちゃいました」
この動画を見た、同じく「'85年組」の網浜直子が一視聴者としてコメントを寄せ、3人は意気投合。昨年の夏に、3人のユニット「ID85」を結成した。10月に行った初ライブには、同期の大西結花、森下恵理、中村繁之もゲスト出演し、大きな話題となった。
「先月は横浜で、ID85初となるディナーショーを開催したんです。お客さんもドレスアップして見に来てくださって、うれしかったですね。今は、今月開催の大阪でのライブに向けて練習中です」
6月には、久々の舞台『喝采~「イヴの総て」より~』も控えている。30年前の『阿国』以来、これまで何度も共演を重ねてきた池畑慎之介とともに、ダブル主演を務める。
40代までは、「歌と演技を両立できるほど器用じゃない」と、慎重派だった芳本。両方を心から楽しめるようになったのは、つい最近になってからだという。
「久しぶりにアイドル時代の曲を歌って踊って、必死な部分もあります。若いころなら、これってカッコ悪いかな?と気にしていたようなことも、今は平気(笑)。いい意味でやっと、肩の力を抜いて活動できるようになったのかな」
3年先輩にあたる、小泉今日子や中森明菜、シブがき隊など、「花の'82年組」の活躍も励みになっているという。
「'82年組の先輩たちが、還暦を迎えても素敵に輝いている姿に刺激を受けています。同世代のファンの方々にも、昔やりたくてやれなかったことに今こそ挑戦してみようよ、とエールを送りたい。
遅すぎるとか、カッコ悪いとか、そんなこと絶対にありません! 歌って踊る50代の私たちを見て、イタいな、って思う人もいるかも(笑)。でも少しでも勇気や元気をもらってくれる人がいたら、それだけですごくうれしいですね」

















