2025年7月17日のヤクルト戦で、泉口友汰選手を慰める長野久義選手の様子がXで称賛された
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【写真】人的補償を拒否か、ファンからも「悲しみ」の声が届けられたレジェンド投手

「当時、リーグ3連覇中のカープへの移籍に“選手冥利に尽きます”とコメントをした長野ですが、巨人にこだわり、愛した選手だけに本人のショックも大きかった。それでも“ルールだから”と受け入れ、巨人ナインやファンから涙ながらに送られました。

 同じく内海も、自分が対象とされたことに“頭が真っ白になった”と漏らしています。それでもプロとして切り替えて、若い西武投手陣にも惜しみなくアドバイスをし、コーチとしても経験を伝えることで成績以上に大きく貢献しました」

 FAでの大型補強によって、2019年シーズンを5年ぶりのリーグ優勝で飾った巨人。ベテランの犠牲に反発していたファンを納得させることができたのも、優勝以上に、長野と内海による「プロ」の矜持があってからこそだった。

岩瀬・和田は人的補償ルールを拒否か

 一方で「人的補償」ルールに納得できずに“背いた”とされるのが、元中日ドラゴンズ・岩瀬仁紀氏(51)、そして元福岡ソフトバンクホークス・和田毅氏(45)だ。彼らによる騒動も、人的補償のあり方が議論され、今回の撤廃検討にも影響を与えたと言えよう。

 2017年オフ、北海道日本ハムファイターズから海外FA権を行使して中日に移籍した大野奨太氏(39、現在はコーチ)。翌年1月に日ハムが選択したのは、人的補償を求めずに金銭のみとする補償。ところがーー、

「当時の『東スポ』がすっぱ抜いたのが、リスト漏れしていた兼任コーチの岩瀬を、日ハムフロントが獲得に動いていたというもの。たしかに吉村浩GM(現チーム統轄本部長)も“インパクトある”と期待を持たせつつも、いつまで経っても獲得発表はなく、ついには“複雑な要因が絡んでいる”と何らかの問題が起きていることを示唆。

 何でも岩瀬はこの時、“人的補償なら引退する”と移籍を拒否し、事態を飲み込んだ日ハム側が最終的に受け入れて金銭補償のみ求めたというのです。制度上、選手側が移籍を拒否した場合は資格停止になるのだが、事実ならば岩瀬がゴネてまかり通ったことになる」(前出・ライター、以下同)