サッカーは三浦知良を超えるスターを生んでいない

 とまあ、今のサッカー&芸能シーンでは華のあるふたり。しかし、Jリーグブームのころに三浦知良たちが振りまいた華にはちょっと及ばない。その象徴が'92年のクリスマスイブに三浦と設楽りさ子、貴花田(のち貴乃花)と宮沢りえが見せた4ショットだ。

1993年、都内のホテルで挙式を開いた三浦知良選手とりさ子夫人
1993年、都内のホテルで挙式を開いた三浦知良選手とりさ子夫人
【写真】1993年、都内のホテルで挙式を開いた三浦知良選手とりさ子夫人

 '93年の秋には、ブームに便乗したJリーグドラマが3本も放送され、すべてコケた。
唯一の収穫は『オレたちのオーレ!』(TBS系)で知り合った大鶴義丹とマルシアが結婚(のち離婚)したことだろう。その浮気騒動をネタにする大鶴肥満(ママタルト)のような芸人も、Jリーグなしには生まれていなかったといえる。

 サッカーの勢いはその後、'02年の日韓共催W杯あたりまで続いたが、そこでひと区切りついた。国民的人気スポーツの座を野球や相撲から奪うまでには至らず、棲み分けができている印象だ。Jリーグブームが遅すぎたというか、当時すでに世の中全体で趣味の多様化が始まっていたからだろう。

 それ以前にブーム化した野球や相撲には、伝統が醸し出すメジャー感がある。だからこそ、プロ野球の監督が娘への暴行容疑で逮捕された途端、大騒ぎにもなるわけだ。

 この件について《巨人、逮捕、卵焼き》というSNS投稿を見つけ、不謹慎ながら笑ってしまった。昭和中期の「巨人、大鵬、卵焼き」をもじったものだが、平成初期なら「ヴェルディ、若貴、ナタデココ」みたいな流行もあった。サッカーは結局、あのころの三浦知良を超えるスターを生んでいない気もする。

 そういえば、'98年のフランスW杯では「カズ落選」が賛否両論を呼んだ。当時の三浦が31歳だったことを思えば、39歳の長友の代表入りはすごいことだ。そのすごさがさほど注目されないところに、サッカーの今が象徴されている。

 競技人口のわりに地味な日本のサッカー。長友が「不要論」を蹴とばして、平愛梨がとんちんかんな喜びコメントを発するような展開はあるのだろうか。