交流戦で快進撃を続け、6月10日にセ・リーグ首位に躍り出た橋上巨人。昨季に苦しんだ鬼門の季節を前に、早くも投打ががっちに噛み合ってきている。しかも、戦力はまだ出し切っておらず、「投打2つのピース」と「完璧な暑さ対策」で、チームはさらなる“進化”への余地を残しているようだ。
6月に入ってから「負けなし」が続いていた巨人。11日の楽天戦に敗れ、連勝は6でストップしたものの、10日には戸郷翔征が14奪三振で完封し、完全復活したことを証明して見せた。ファンがV奪還に手応えを感じているのは、チームが「余力」を残した状態だからに他ならない。
「12日時点で、チーム防御率は3.05で広島の2.98に続いて2位。そこからの上積み材料となりそうなのが、右肩のコンディション不良から復活へ前進している山崎伊織です。3月中旬の離脱後、5月3日の2軍戦で一度は実戦復帰したものの、わずか2球で違和感を訴えて降板。ファンをヒヤリとさせましたが、焦らず地道なリハビリを重ね、6月10日にはジャイアンツ球場で復帰後2度目となるブルペン入りを果たしています。座った捕手に対してカーブなどの変化球を交えて69球を投げ込むなど、順調な回復ぶりを見せており、昨季チームトップの11勝を挙げたエースが先発陣に戻れば、ローテーションの厚みはリーグ随一となります」(スポーツ紙記者)
そしてもう1つのピースが、大砲としての覚醒が待たれるリチャードだ。開幕前に怪我で戦列を離れていたが、5月下旬に下半身のコンディション不良から実戦復帰。10日の2軍西武戦では「4番・三塁」で先発し、反撃の口火を切る中前適時打を含む2安打1打点をマークした。そして、12日に1軍に初合流すると、13日に西武戦で今季初打席で左越えに決勝ソロを放ったのだ。
「今季、巨人のサードは主にダルベック、門脇誠、坂本勇人、浦田俊輔が守っていますが、吉川尚輝の調子がなかなか上がってこない現状では、一塁・ダルベック、二塁・浦田とするのがベスト布陣。リチャードは阿部慎之助前監督が披露した開幕スタメン構想で『4番』指名を受けたほど期待をかけられていましたし、三塁にハマれば前半戦の悩みだった貧打も解消されるはず。指揮を執る橋上監督代行にとっても、勝負の夏場に山崎とリチャードというカードを温存できていることは、大きな強みでしょう」(同前)
東京ドームで完璧な「夏場対策」
さらに、巨人の“備え”はこれだけにとどまらない。今後の戦いを見据え、本拠地・東京ドームを舞台にした完璧な夏場対策にも乗り出しているという。
「トレーナー陣からの提案で、5月下旬から試合前練習時の空調を普段の22度から26度に設定。選手は練習から冬場のような厚着をして大粒の汗を流し、夏の本番に向けてあらかじめ発汗しやすい体づくりを進めています。昨季は7、8月に20勝25敗1分けと5つの負け越しを喫し、特に屋根のない甲子園やマツダスタジアムでは酷暑の中、3勝8敗と大苦戦。当時の門脇誠が脱水症状、増田陸が脚を吊って途中交代するなど、主力に体調不良や筋肉系のトラブルが相次いだことが失速の原因となりました。昨季の反省を生かした組織としての管理術はお見事。隙が見当たらなくなりました」(スポーツ紙デスク)
再び始まるペナントレースでは、ファンに圧倒的な強さとなった「超ジャイアンツ」の姿を見せてくれそうだ。






















