ANAが明かした“搭乗優先順位”
このような制度があるにも関わらず、なぜ搭乗を拒否される事態が発生したのか。ANAに問い合わせたところ、以下の回答があった。
「前提として、まずはフレックストラベラー制度を活用し、便の変更にご協力いただけるお客様を募らせていただいております。その際、お客様には協力金をお支払いさせていただいております。
こうした対応を行った上でも、万が一、便の変更をお願いする必要がある場合には、会社の定める搭乗優先順位に基づき、お客様へのご協力をお願いすることがございます。ご承諾いただいたお客様には協力金をお支払いしております。なお、金額については原則、以下の通りです。(フレックストラベラー制度と同等)
・振替便および代替交通手段の出発が当日中の場合、10,000円もしくは10,000マイルもしくは10,000 SKYコイン
・振替便および代替交通手段の出発が翌日以降になる場合、20,000円もしくは20,000マイルもしくは20,000 SKYコイン」
実は、5月19日の国内線サービスのリニューアルに伴い、「旅客手荷物運送約款」も改訂されていた。改訂後の約款には「(D)(オーバーセールス等による搭乗制限)」の項目が追加されるとともに、座席が不足した際の対応について《搭乗を取りやめる者が十分でない場合は、会社の定める搭乗優先順位に基づき、会社は旅客の搭乗をお断りする場合があります》と記載されている。
では、“会社の定める搭乗優先順位”とは、どのような基準で決定されているのか。
「予約を取得した日時、予約した座席クラス、マイレージステータス、航空券の種類等といった様々な情報と、各便の状況を踏まえて、決定させていただいております」
新たに“搭乗お断り”の可能性が明文化された「旅客手荷物運送約款」。改訂は十分に周知されていたのだろうか。
「約款改訂については、公式HPでの掲載、ならびに運賃リニューアルに関するプレスリリース内でお知らせをさせていただいております」
利用者の間で大きな混乱が生じている以上、事前周知が十分であったのかには疑問が残る。
今回の炎上を機に《もうANAには乗らない》という声も上がっている。ANAは《「安心と信頼」はANAグループとお客様との約束》と経営理念を掲げているが、失った「安心と信頼」を回復できるのだろうか。

















