“旧宮家の男系男子の養子案”への抵抗と批判の声は大きい

 近現代の皇室制度に詳しい、静岡福祉大学の小田部雄次名誉教授は今回の会見について、こう解説する。

口には出せないが多くの懸念があるという表れでしょう。『立法府の総意』と言いつつ、世論調査では、『愛子天皇』を待望する割合も高いのが現状です。こうした国民の声を、今の政府や国会は無視し、強硬な姿勢で皇室典範改正へと突き進んでいます。加えて、皇室と姻戚関係にある麻生太郎氏を中心とした自民党の派閥勢力の声を重視している動きが強いことも、多くの国民は懸念しています。こういった事態を陛下も聞き及んでいるのでしょう

 今回の皇室典範改正案において、特に多くの国民が不安を抱いているのは(2)案だ。この不安は森英介衆議院議長の“とある発言”によって加速した。

8日、森氏は(2)案で養子となった男系男子に男の子が生まれた場合、“皇位継承権を持つ”と発言しました。翌日には“皇室典範の解釈に触れたにすぎない”と自身の発言を釈明しましたが、現行の皇室典範では養子自体認められていません」(前出・皇室担当記者)

 もともと旧宮家とはいえ“一般人”を皇室に迎えるという案には懸念も多かった。

「今でも『長子相続』『女性天皇』『女系天皇』を支持している国民は多く、そうした国民世論をないがしろにすることへの説明が不十分なまま、“旧宮家の男系男子の養子案”を早急に決めることへの抵抗と批判の声は大きいです。将来の議会政治の運営にも禍根を残すでしょう」(小田部名誉教授)

 しかし、自民党と日本維新の会は、養子案を「最優先」と位置づけている。

「また、8日に“養子案は 20、30年後の見直しを想定している”とも明かされ、(2)案は、より議論が進んでいるようにも捉えられます」(前出・皇室担当記者)