紆余曲折を経て世に出た『ヨレヨレ人生漫談』は、ぺーさんの幼少期に始まり、初代・林家三平師匠の弟子時代の思い出も多数語られている。
「僕は大阪の日本橋出身なの。幼いころから映画好きだったから、東京は憧れの場所でね。上京して、三平の立つ舞台を初めて見たとき『芸能人になるには三平の弟子になるしかない!』と思ってね。いろいろと作戦を立てて、ついに三平の弟子になれたんだけど、僕は噺家志望ではなく、タレント志望。噺家ではない付き人という立場だからこその使いやすさがあったのかもね。その期間は、大変なこともあったけれど、僕は芸能界が大好きだから本当に楽しい5年間だったわよ」
三平師匠とともに、さまざまな一流芸能人を目撃してきたぺーさん。中でも、“裕ちゃん”こと憧れの石原裕次郎との邂逅は忘れられないという。
銀座のクラブで石原裕次郎に遭遇
「当時は三平がレギュラーを務めていた番組のプロデューサーが、月に何度か銀座のクラブに連れていってくれたの。ただ、三平は人付き合いやにぎやかな場所が苦手だから、毎回嫌々行っていたんだけど、その日は店に入った瞬間に石原裕次郎さんが席に座っていたのよ。僕はミーハーだから、つい『裕ちゃん!』なんて言っちゃって(笑)」
銀幕の大スターを発見したぺーさん。さっそく三平師匠に報告すると、師匠は席を立ち石原さんの元へ……。
「三平は先輩だから挨拶する必要もないのに、石原さんのところに行って『石原先生!』なんて挨拶しに行ったのよ。石原さんも恐縮して『先生なんてやめてよ』って笑ってた。三平はちょっと有名な人に会うと『先生』と呼ぶ癖があったの。それが師匠のかわいいところでもあったわね」


















