余談は三平から受け継いだもの
泉のように湧き出るぺーさんの余談。もしや、この余談こそが人生を楽しむ秘訣?
「そうそう、“余談”活用! 思えば、余談は僕が三平から受け継いだもののひとつでもあるね。三平は、楽屋でも常に話し続けている人だった。お互いに映画好きだから、ずっと映画の話をしていたっけ。僕が映画に関するクイズを出題して『師匠! シンキングタイム!』なんて悪ふざけをすると『師匠にクイズを出すやつがあるか!』なんて叱られるのは日常茶飯事。
林家ペーの『ヨレヨレ人生漫談』(小学館/税込み1012円)
映画といえば一度、三平と一緒に晩年のアラカン(嵐寛寿郎)さんに会ったことがあるの。僕も師匠も『鞍馬天狗』の大ファンだったから、大喜びで挨拶に行って、そこで三平が『先生! うちの娘の海老名美どりはどうですか?』なんて言い出したのよ」
稀代の色男、嵐寛寿郎さんの答えは……。
「『あきまへん』とひと言。師匠が『どうしてですか!?』と食い下がると『顔が好みじゃない』と一刀両断! けだし名言だったね〜。念のため好みの女性も聞いてみると『あれや。由美かおるや。見てごらん、いつも風呂入ってるわ』だって。僕と師匠とアラカンの強烈な思い出よ。また余談、失礼しました(笑)」
人生は余談の連続。そんな林家ペーの生きざまをこれからも目に焼きつけていきたい。
はやしや・ぺー ギター漫談師。1941年、大阪府生まれ。'64年、初代林家三平に弟子入り。'72年、同門で7歳年下のパー子と結婚。ピンクの衣装に身を包み、カメラ片手に有名人とツーショットを撮りまくるぺーと明るく笑うパー子の周りはいつも笑顔があふれている。
取材・文/大貫未来(清談社) 撮影/山田智絵


















