宮内庁と相談し事前抽選制を導入した
販売元である公益財団法人菊葉文化協会の担当者に「鳳凰トート」の製作背景や売れ行きを聞いた。
「実はトートバッグの鳳凰は、皇居宮殿の屋根にある瑞鳥と直接の結びつきがあるわけではなく、製造元からの提案で商品化したものです。当協会は公益財団法人のため、売り上げを重視しておらず、収益が大きくなりすぎても困ってしまうのが本音でして……。そのため、そこまでトレンドを狙って開発したわけではありませんでした」
SNSでは《繊細な刺繍が施されているのにあまりにもリーズナブル》《内ポケット付きマチ付きで更にサイズと持ち手の長さの加減が絶妙すぎる》と評判を呼び、売れ行きは好調のようだ。
「昨年末、財布の販売で現地に1,000人の行列ができてしまい、クレームも相次ぎました。そのため宮内庁と相談し、混雑対策として事前抽選制を導入した経緯があります。抽選制にしたことで現地の混乱は収まりましたが、落選された方には行き渡らないため、需要が満たされるまでは反響も続くとみています。『鳳凰トート』につけた『皇居限定』のタグも、実は『他で転売しないでほしい』という思いからでした」
「皇居財布」を巡っては過熱した需要に乗じ、フリマサイトで定価の10倍以上となる数万円台で転売されていたことも記憶に新しい。すでに一部のフリマサイトでは「鳳凰トート」も定価以上で出品され始めている。
「需要が広がりすぎず、本当に欲しい方の手に正しく届くことが一番の願いです。『鳳凰トート』も売れてはいますが、財布の二の舞にならないか心配しております」
本来、皇居グッズは参観の記念や手土産として作られたものだ。品位ある皇室の文化を届けるという趣旨を理解し、本当に必要な分だけを購入する利用者のマナーと良識が求められている。

















