長女は今や五輪の最有力選手に
そのユカイの長女の名前が、今年5月にスポーツ紙をにぎわせた。長女・田所新菜さんが、5月に行われたアーティスティックスイミング(AS)日本選手権で活躍。ソロ・フリールーティン(FR)で4位入賞、デュエット・テクニカルルーティン(TR)、チームFRで共に2位と好成績を収めたのだ。
実は新菜さんのコーチは、数多くの世界的選手を育てたことで知られる井村雅代さん。新菜さんは、2年後のロサンゼルス五輪候補にも名前が挙がるAS界の“新星”なのだ。
「娘は、幼稚園のころから運動神経がずば抜けていたんだよね。それを見て妻と『これだけ身体能力が高いんだったら何か運動をさせたほうがいいね』ってことで、バレエや水泳を習いに行かせていたんですよ。水泳は地元のスイミングスクールに通っていたんだけど、そこのクラブがASも教えていて、それを見ていた娘が『やってみたい』って。
そこでもいい成績を収めていたんだけど、あるとき、井村さんの本を読んで感化された娘が『井村先生のところでオリンピックを目指したい』と言い出して」
五輪を目指すため、新菜さんは中学を卒業後、ユカイの妻である母とともに井村さんがいる大阪に移住した。それ以来、田所家の人々は関東と関西の二拠点生活を送っている。
なお、身長の高い選手のほうが有利に働くASでは、基準身長から1センチ下回るごとに減点されるシステムがある。新菜さんは現在172センチで、すでに基準身長はクリア。公称170センチ弱のユカイの身長をも上回っている。
「昔は娘と肩を組んで歩いてたのが、今は俺のほうが肩を組まれてる感じだよね(笑)。でも、娘は本当に頑張ってるよ。妻から競技の動画の映像が送られてくるんだけど、それを見るたびに感動して泣いちゃうんだ。俺のほうが元気をもらってるんじゃないかな。
今はまだ俺の娘ってことで取り上げられたりするけど、井村先生からは『ダイアモンドユカイの娘の新菜じゃなく、新菜のパパのダイアモンドユカイって言われるように私はしますから』って言われてるんですよ」
娘の成長を近くで見られない寂しさはあるが、関東の自宅には中学生の双子の息子、頼音君と匠音君がおり、親としての仕事から解放されたわけではない。これまでも、自然の多い郊外に引っ越したり、PTA会長も務めたほど子育てに全力投球してきたユカイが、その原点を振り返る。
「新菜が誕生してから、妻が『自分たちは高齢の親だし、将来は新菜ひとりになる可能性が高いから、きょうだいをつくってあげたい』って言い出してね。あれほど大変な不妊治療をまたやるのか、新菜ひとりでもいいんじゃないかって俺は思ったんだけど、妻の熱意に押されて再度挑戦したんですよ。
そしたら今度は双子を授かっちゃった。でも俺は彼らと『そんなに一緒にいられるわけじゃない』っていうのが、あるね」
そんな息子たちは現在、反抗期真っただ中なのだとか。
「小学生のころは高い声でパパー、パパーなんて言ってた2人が、いまや声変わりもして、立派な男の声なわけ。で、全然言うこと聞かないんだよ。顔もだんだん自分に似てきてさ、うれしい反面、ちょっとムカついたりもするんだよね(笑)。頼音はサッカーに夢中だし、匠音はゲーマー。双子なのに好きなことがまったく違う。面白いね」
現在は、各地でのライブ活動に加え、今秋発売のソロアルバム制作中でもあるというダイアモンドユカイ。
「俺の現状に、俺自身が信じられないかも。でもそれもロックだと思うんだよね」
伸び盛りの3人の子を持つ父は、まだまだロックし続ける。


















