「使わない」「食べない」ほうがわかりやすい
一般的な健康指導では、「塩分や糖分はとりすぎないように」と説明される。しかし、中尾先生は「『とりすぎない』という考え方そのものが実践を難しくしている」と話す。
「『とりすぎない』とは、具体的にどのくらいなのか。それがわかりにくいのです」
例えば高血圧の食事指導では、1日の塩分摂取量は6g未満が目標とされるが、食事のたびに塩分量を計算するのは簡単ではない。
「食塩を使わない料理なら、摂取量を計算する必要はありません。砂糖も、はちみつや本みりんなどを使うようにすれば、摂取量ゼロです」
「塩分をとらないと熱中症が心配では?」と聞かれることも多いが、肉や魚、野菜にもナトリウムは含まれているため、「普通の生活を送っている人であれば、食材由来のナトリウムで十分」だという。
味覚をリセットして素材のおいしさを感じる
「無塩・無糖」でも、おいしくできる調理のコツ
無塩・無糖生活というと、「味気ないのでは」と思う人もいるだろう。しかし、続けるうちに味覚そのものが変わっていくという。最初は確かに、「味がしない」「物足りない」と感じる人がほとんどだが、慣れると素材そのものの甘みやうまみを感じられるようになるのだ。
「患者さんの中には、最初はしょうゆなしでは豆腐を食べられなかった方もいました。でも10日ほどすると豆腐の甘みを感じ、1か月ほどで調味料なしでもおいしく食べられるようになりました。味を感じる舌の味蕾細胞は10日から2週間で入れ替わるといわれています。少しずつ、味覚が変わっていくのを体感してほしいですね」
また、過度な食欲が落ち着き、体重が自然に落ちる人も少なくないという。



















