ほかの罪に問われる可能性は

 現在、進められている『在宅捜査』については、次のように話す。

「在宅捜査とは、被疑者を逮捕・勾留せず、日常生活を送りながら捜査を進める形をいいます。『在宅だから軽い事件』という意味ではなく、警察から出頭を求められ、事情聴取を受けたり、関係者への聞き取りや防犯カメラ、配信動画などの証拠収集が行われたりします。必要に応じてスマートフォンなどが証拠として確認されることも考えられます。

 逮捕・勾留されていない被疑者について、刑事訴訟法198条は出頭を拒んだり、取調べの途中で退去することができると規定しています。しかし、捜査にとって被疑者の取調べが必要であるときは、逮捕・勾留に進みますから、注意が必要です」

平将門の首塚によじ登った迷惑配信者(拡散された投稿より)
平将門の首塚によじ登った迷惑配信者(拡散された投稿より)
【写真】弁護士は“4つの罪”の可能性を指摘!首塚に跨りよじ登る迷惑配信者

 正木弁護士は『礼拝所不敬罪』以外の罪にも問われる可能性があると続ける。

「考えられるのは建造物侵入罪や器物損壊罪、場合によっては業務妨害罪です。たとえば、管理者の意思に反して立入りが禁止された区域へ入り込んだ事情があれば、刑法130条の建造物侵入罪が問題となり得ます。

 また、石碑によじ登ったことで傷や汚れなどが生じ、その物の効用を害したと評価されれば、刑法261条の器物損壊罪が成立する余地もあります。さらに、騒動への対応によって管理者の業務を現実に妨害した場合には、具体的な行為態様によって業務妨害罪が検討される可能性もあります。

 ただ、単に『迷惑だった』というだけでこれらの犯罪が当然に成立するわけではなく、実際の被害や立入り状況などの確認が必要です」

 あまりに思慮を欠いた行動が発覚した迷惑配信者。謝罪では済まない立派な“事件”であることを認識した方がよさそうだ。

正木絢生(まさき・けんしょう)弁護士 弁護士法人ユア・エース代表。第二東京弁護士会所属。消費者トラブルや交通事故・労働問題・相続・詐欺事件・薬物事件など民事事件から刑事事件まで幅広く多数手掛ける。BAYFM『ゆっきーのCan Can do it!』にレギュラー出演するほか、ニュース・情報番組などメディア出演も多数。YouTubeの「マサッキー弁護士チャンネル」にて、法律やお金のことをわかりやすく解説、ユア・エース公式チャンネル「ちょっと気になる法律相談」では知っておきたい法律知識を配信中

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