「ゴーストライターではない」の説明
すると、阪井から『対岸の家事』のサウンドトラックCDの発売の可能性と、配信では共作にできる可能性があると提案を受けた。
「もしCDが発売されるなら、曲ごとにクレジットを載せられるかもしれない。また、アルバム自体を阪井氏と私の共同制作として出す案も提案されました。
しかし、私は全曲に関わったわけではないので、アルバム全体を連名にする必要はなく、自分が作った曲だけクレジットしてもらえればよいと考えていました。そこでCDの発売が正式に決まったら改めて話し合いましょうと伝えました」
その後、阪井からの連絡はなく、'25年4月、大浦氏はSNSを通じて、『対岸の家事』のサウンドトラックCDが発売されることを知った。
「私が制作に携わった『声にならない想い』が収録されていたので、作曲者としてのクレジット表記を求めたものの、CDはすでに完成してしまったとのことで実現しませんでした。阪井氏は自分の独断で進めてしまい、申し訳なかったとしながらも、私のことはゴーストライターのような扱いではないと説明を受けました」
しかし、大浦氏は悔しさのあまりその翌日、阪井宛てに内容証明郵便を送付。阪井の所属事務所とテレビ局にも連絡し、今回の問題について説明したという。
「驚いたのは、事務所もテレビ局も阪井氏の背後で私のような作曲家が制作に関わっていることを知らなかったんです。音楽配信サービスでは対応が進み、当初は阪井氏との共同表記だったApple Musicの作曲者欄も、'25年9月には私の単独表記に変更されていました」
大浦氏が問題視しているのは、クレジットの表記だけではない。JASRAC(日本音楽著作権協会)への作品登録についても、疑問を抱いているという。
「今回のトラブルをきっかけに過去の作品を調べたところ、『未来日記』などで、自分が作曲したと考えている楽曲が阪井氏名義で登録されていることがわかりました。今回の訴訟の対象となっている『声にならない想い』も、当初は阪井氏の名義で登録されていましたが、現在は私名義に変更されています」
その後、裁判所が間に入って調停を試みたものの、合意には至らず、'25年9月、阪井を相手に訴訟を提起した。
「損害については、金銭に換算しにくい面があります。名前が記載されなかったことで、8年間にわたり音楽関係者と知り合ったり、作曲家として認知される機会を失ったと考えています」
今回の訴訟では『声にならない想い』をめぐる100万円の損害賠償、謝罪文の掲載、『対岸の家事』のサントラCDの在庫破棄と流通停止などを求めている。
果たして、法廷で阪井氏は何を語ったのか。『【独自.2】『flumpool』ギタリストが訴えられていた!「嘘をついている」“ゴーストライター”作曲家が法廷で語った言い分』で詳細を報じる。


















