日本赤十字社本社のに勤務されている愛子さまの視点
地方の文化や福祉の現場に温かく寄り添われる一方、ライフワークである「防災」の現場ではひときわ真剣な眼差しを向けられていた。最終日、'23年の台風で甚大な被害を受けた鳥取市佐治町を視察された。現地の復興状況を説明した鳥取県土整備事務所の米田憲司所長は、愛子さまの事前の準備に感銘を受けたという。
「非常によく勉強されていて、集落が孤立した状況もすでにご存じで、“何よりも道が大切ですね”とおっしゃっていました。地元の災害記録誌があることも把握されていましたね。避難方法や情報伝達など、住民と対話を重ねながら進める復興への取り組みを熱心に聞いていただきました」(米田さん)
日頃は日本赤十字社本社の青少年・ボランティア課に勤務されている愛子さま。その防災への熱意を感じ取ったのは米田所長だけではない。台風の際に隣町と手を取り合って支援活動を展開した佐治町赤十字奉仕団委員長の小谷竜子さんも、愛子さまの真摯な姿勢に胸を打たれたという。
「佐治町が被災したのが'23年8月でした。町内が断水して、電話も不通となる中、約10キロ離れた隣町の奉仕団の方が状況を見に駆けつけて、町を超えた協力体制が実現しました。日本赤十字社本社からも“例を見ない素晴らしい連携”と高く評価され、日赤の新聞にも取り上げていただきました」(小谷さん、以下同)
住民同士が助け合った、現場の歩みに愛子さまは深く共感されたという。
「愛子さまには“普段からのリーダーシップが生かされたんですね”と労いの言葉をいただき感激しました。防災や被災地への関心や、思いの強さは並々ならぬものを感じましたね」
限られた時間の中で当時の活動を説明する緊張をほぐしたのは、皆が口をそろえる愛子さまの笑顔だった。
「直前は足が震え、宙に浮いてしまうんじゃないかというほどの緊張を初めて経験しました。でも、愛子さまのあの温かい笑顔を目の前にした瞬間、すーっと肩の力が抜けたんです」
人々の心に寄り添う“愛され笑顔”と、被災地に注がれた日赤職員としての真摯な眼差し。鳥取で愛子さまが見せた誠実な素顔は、出会った人々の心を強く揺さぶった。


















