10月27日、今シーズンで国内FA(フリーエージェント)権を取得した広島東洋カープ・床田寛樹投手が、マツダスタジアムで球団との交渉に臨んだ。通算65勝のエース左腕は「絶対に出たいというわけでもないし、絶対残りたいわけでもない」と、悩んでいる胸中を明かした。
床田と同様にFA権を取得した坂倉将吾捕手、森下暢仁投手ら主力選手が流出危機にある広島。すでにオリックス・バファローズや読売ジャイアンツら複数球団が、床田の調査に動いているとされ、一部では「4年16億円」の大型契約も報じられた。
マネーゲームには参加しない広島だが、3選手には異例となる「FA残留」を認め、鈴木清明球団本部長も「来年以降も一緒にやりたい」と伝えるなど、球団として精一杯の“誠意”を見せている感はある。
しかしながらチームの年俸トップは菊池涼介選手の2億5000万円(推定)だけに、1億8500万円(推定)の床田に対して単年4億円は現実的ではない。これまで広島から多くの主力選手を獲得した、オリックスや巨人の動向を静観するしかない状況だ。
それでも床田には“残留の目”があるという。移籍事情に詳しい野球ライターの話。
FA宣言せずに「残留」した2人のエース
「確かに毎年のように、他球団から大型契約で迎えられるイメージが強い広島のFA選手。選手の価値が年俸で測られる世界だけに、より多くの“カネ”をとりに行くのは当然で責められることではありません。そんな状況でも近年、権利を行使せずにカープ残留を決めた2人のエースもいます」
2019年にFA権取得しつつも球団との3度の交渉の末、残留を決めた野村祐輔氏(現・二軍投手コーチ)。そして2021年に同じく残留した大瀬良大地投手は、いずれも権利行使なら複数球団による争奪戦が起きたであろう選手たち。
にもかかわらず2人のエースが選択したのは「残留」。この時、彼らの“説得”に動いていたのが後輩投手・床田だった。
























