コラボ中止の背景にサンリオの「企業理念」

 しかし、そんな龍宝社長の釈明も虚しく、会見直後から大きな動きが。

「10月28日の夜、サンリオの中国法人『三麗鴎(上海)国際貿易有限公司』がVIVANTとのコラボ中止を発表しました。さらに、29日には日本のサンリオも公式サイトでコラボ中止を発表。TBSのグッズ通販サイトからは、コラボグッズの商品ページが削除されました。中止について、サンリオは《本コラボレーションに関連するコンテンツにつきまして、サンリオの企業理念にそぐわない表現が含まれていると判断し、すべての取り組みおよび今後の展開、プロモーション活動を中止することを決定いたしました》と説明しています」

企画中止を受けて削除された、サンリオと『VIVANT』のコラボ商品(Xより)
企画中止を受けて削除された、サンリオと『VIVANT』のコラボ商品(Xより)
【写真】猛反発で中止の事態に…削除されたサンリオ『VIVANT』コラボ商品

 急展開で終了を迎えた企画。サンリオとVIVANTのコラボについては、中国で報じられる以前から国内でも“違和感”が指摘されていた。

「サンリオが掲げる企業理念は『みんななかよく』。この言葉は、戦争を体験した創業者の辻信太郎氏が、二度と悲惨な戦争を起こしてほしくないという願いを企業活動に託したものです。そんな背景もあって、テロや国際犯罪との戦いを描き、銃撃戦や拷問などの過激なシーンもあるVIVANTとのコラボが決まった当初から、ネット上では“サンリオの企業理念とは相反すると思う”といった意見が多く寄せられていました。遅かれ早かれ、コラボ企画は中止とならざるを得なかったのかもしれません」

 コラボ中止に際して、サンリオは《今回の件を踏まえ、いただいているさまざまなご意見を真摯に受け止め、今後のコラボレーション企画については、確認体制を一層強化してまいります》と綴っている。

 作品の外で、思わぬ諍いを起こしてしまったVIVANT。シリアスな物語だけに、その扱いには細心の注意が求められている。