損害賠償と慰謝料の支払いを求める訴えを起こされている『行列のできる法律相談所』でおなじみの大渕愛子弁護士。婚約破棄のことで彼女に相談し、弁護士費用を支払ったにも関わらず、何も進展しなかったと主張する40代女性A子さんとは、徹底的に戦う姿勢を見せているようだが。

 実は、A子さん以外にも同様な損害賠償を請求している人もいるのだという。

「50代のB子さんも、大渕弁護士に訴訟を起こしていますね。こちらも私が代理人をしております。別にも弁護士費用が高かったのでもう少し安くしてほしいと、大渕弁護士相手に紛議調停をやっている方もいるそうです。これでまとまらなければ訴訟になるわけです」

 と語るのは、 A子さんの代理人を務める太田真也弁護士。A子さんは2011 年8月まで顧問料を払い続けたが、進展もなく支払いが困難になり精神的にも疲れたということで、訴訟をあきらめる。結果的に訴訟が提起されなかったことで、彼女は大渕弁護士に費用の返金を求めたわけだ。

 訴状によれば、《サービスを提供したのに後から“お金を返せ”というのは、そこに置いてあるソファを購入したのに気に入らないから金返せと言っていることと同じ》と拒否されたという。

 また、《そうやって事務所のやり方に意見することや返還請求などは業務の妨害になる。あなたを警察に刑事告訴することもできます》と告げられた。それに対し《それなら今、警察を呼んでいただいても構いません。私から過去の事情を全て警察に説明します》と話すと、顧問料10か月分の31万5000円は返却され、2012 年5月にいったんは示談が成立した。

 ところが、2013 年10月、突然事態は急転する。A子さんの自宅に原宿警察署員4名が踏み込み、パソコン2台と外付けハードディスク、携帯電話を差し押さえた。『2ちゃんねる』に大渕弁護士を誹謗する書き込みがあり、それがA子さんによるものではないかとして被害届が出されていたのだ。

 A子さんは身に覚えがないとして、この5月に訴訟を起こした。着手金や相談料の返金、書き込みを疑われたことによる損害の賠償に慰謝料150万円を加えた約216万円を請求した。大渕弁護士に預けたまま返却されていない婚約者にもらった指輪などの引き渡しも求めている。