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 18日、アイスショーの『THE ICE2015』開催発表会見で現役続投を発表した浅田真央。

 スケート連盟も胸をなでおろしているというが、連盟が最も彼女に期待しているのは“真央ちゃんバブル”と呼ばれた集客力。つまり“お金”だという。

「連盟に加盟する選手のCM出演料の一部は連盟にも入るようになっています。しかも、今年は所属先が変わるので、大きな金額が動くのは明らか。連盟はすでに算盤を弾いていると思いますよ。真央ちゃんがシニアデビューした’06年、連盟の資産は約4億6000万円でしたが、’13年には約13億6000万円まで膨れ上がった。まさにバブル状態ですよ」(元連盟関係者)

 浅田が完全休養した今季の穴は、羽生が大車輪の活躍で埋めてくれた。だが、連盟サイドは“真央ちゃん不在”に、常に不安を抱えていた。

「実は、ゆづクンがいつ競技生活から引退してしまうのかそれを恐れているんですよ。もちろん、今の彼は平昌(ピョンチャン)五輪までやる気満々ですが、2歳から患っているぜんそくや酷使している腰の具合など体調が万全とはいえない。そのうえ今シーズンはケガや手術によって身体に負担がかかるばかりか、ひとりで日本フィギュア界を背負ってきたようなもの。心身ともにすり減らす姿を間近で見ている家族は、プロ転向をすすめていると聞いています。連盟にとって、第2の真央ちゃん、ゆづクンが出現するまでは、何としても“ふたりともいない”という状況はつくりたくないのです」(前出・元連盟関係者)

 ただ浅田の現役続行を周囲が望む裏で、いくつかの不安の声も聞こえてくる。そのひとつが浅田のサポート体制だ。

「現在の女子フィギュア界勢力図は、ロシアが中心です。地元ソチ五輪に向けて育成、強化を図り、躍進しました。今年3月の世界選手権では、18歳のトゥクタミシェワが真央ちゃんの武器であるトリプルアクセルを決めて優勝。3年後の平昌では、リンクの高反発化もあって、トリプルアクセルどころか4回転の争いという状況になることも予想される。となれば、ジャンプだけでなく、キム・ヨナのように、演技点でも高得点をとれないとメダル争いに加わるのは厳しくなるでしょう」(スポーツライター)