hiroshi

 「ヒロシです……」という自虐ネタで一世を風靡した芸人のヒロシが、カラオケ喫茶をオープン。

「僕のネタだけでなく、バンドやアイドルのライブができるようなライブハウスを経営したいと思っていて、1年前からずっと物件を探していたんです。あちこち見に行ったのですが、最終的にライブハウスは諦めざるをえませんでした……」

 6月16日に東京・中野でオープンさせたカフェ&カラオケ喫茶の店名は『ヒロシのお店』。

「初めは秋葉原で探していたのですが、契約の内容がとにかく厳しいんですよ。“ココにしよう”と決めようとすると、1フロアだった契約予定が2フロアになり、しまいには1棟すべてになり……。どんどん金額がつり上がっていく。そんなことが続いて、この1年は振り回されっぱなしでした。結果としてカラオケ喫茶で落ち着きましたけど。“カラオケ喫茶”って、昭和の香りがしてレトロでおもしろいなと思ったんですよ」

 まだオープンから数日しかたっていないが、客足は途絶えないという。

「店内がそんなに大きくないのと、僕がずっとお店に出ていることもあるのかもしれませんが、おかげさまでずっと満席状態です。うれしい反面、このままだと体力がもたないですね。僕も普段ずっといられるわけではないので、早くも今後の営業のあり方について考えています」

 カラオケ喫茶なのだから、当然、自分も歌う機会があるはず。そう思って十八番を聞いてみたが、

「十八番なんてないですよ。お客さんが入れた曲を歌うだけです。でも昨日、若い女の人にEXILEをリクエストされたんですけど、最近の曲は全然知らないので歌えませんでした……。僕が歌えるのは’80 ~’90 年代の曲。同じく昨日リクエストがあった、石川優子さんとチャゲさんの『ふたりの愛ランド』はちゃんと歌えましたけどね」

 理想は“近所のおばあちゃんが2~3人来て、ペチャクチャしゃべって帰るような場所”なんだとか。店内には、昨年「ダメよ~、ダメダメ」で大ブレイクした日本エレキテル連合からの祝い花も。

「ふたりとは最近、営業で一緒になることが多くて、そこからの仲です。プレオープンのときも来てくれてお酒の味をチェックしてくれました」

 プライベートでも彼女たちとは親交が深く、ヒロシの趣味であるキャンプにも多忙な中、参加してくれた。

「コウメ太夫さんも誘ったのに、一丁前に忙しいフリして来なかったんです。エレキテルが来てくれているのに、なんでお前が来ないんだと」

 息抜きとして行くキャンプも、最近は天敵がいるそうで、

「大学生です。タンクトップを脱いで裸になったり、花火を打ち上げたり、イッキ飲みをして騒いだり。みんなは虫をイヤがるけど、僕は大学生がイヤなんです。だって、虫や蚊は蚊取り線香をたけばいなくなるけど、あいつらは決していなくならないし遅くまで起きている。そして、わりといい女性を連れている」

 あくまで本業は芸人だというヒロシ。今後はどうするつもりなのか。

「ネタ番組に出たいですね。トーク番組に呼ばれたところで、そんなにおもしろい話はできないですし。ただ、しゃべらないと一発屋って言われるし、ネタを見せても一発屋って言われるから、もうどうしようもないなと思って。だから、営業で地に足をつけながら地道にコツコツやっていきたい。そして、あと7~8年して50歳くらいになったら、実家に帰ってログハウスに住んで、のんびりと農業生活がしたいですね」