8月に入ってから毎日、猛暑日だ。8月7日、東京都心では、猛暑日連続8日で140年の観測史上、最長記録を更新した。

 暑くて、暑くて、家の中にいたって、エアコンがなければ過ごせないし、一歩外に出たら、日陰を探す。クラクラする。

 子どもたちだってどこで遊ぶのだろう。外で遊ぼうなんてしようもんなら、すぐ熱中症になってしまう。午前中でさえ公園の赤ちゃんたちの姿もすっかり見かけなくなった。夏休みに子どもが外で元気に遊ぶ時代は、終わってしまったのかもしれない。

 5年後。オリンピックをこんな時期にやって大丈夫なんだろうか。昔の東京オリンピック同様10月にしてはどうなんだろう。

 日本国内において2007年以降、一日の最高気温が35℃以上の日のことを「猛暑日」という。今年になって数えられた猛暑日は8月8日現在、東京都心で10日、東京練馬区で15日、群馬県館林で25日にもなる。

 今年になって、熱中症で救急搬送された人は全国で3万5428人、死者は55人にのぼる(8月4日現在)。

 気温が35℃になると、アスファルト上は40℃から50℃になるという。「外出を控えましょう」というレベルだ。

 しかし毎日、外出を控えましょうと言われてもそうもいかない。

 暑いから、エアコンをかける。エアコンの室外機の熱でヒートアイランド現象を引き起こす。悪循環の輪だ。

 アスファルトをやめて昔ながらのでこぼこ道にするのか、コンクリートの建物は木造に戻すのか、ネオンの代わりに木々を植えるのか……。人間は文明と引き換えに自然を敵に回してしまったのだろうか?

 人間の知恵が照り返しも雨水も地面に通すようなアスファルトを開発しているが、それを全国に設置するほうが先なのか?

 とにかく、地球は怒っている。今年と同じように史上最高の猛暑といわれた2010年。この年、ボクは、猛暑を乗り切るためにいいものを家族のために買った。

「電動カキ氷機」。たぶん3000円ぐらいだったように思う。

 今日は今年話題のあのおいしいカキ氷を自宅でできるように、ボクの研究したカキ氷を伝授しようと思う。

 ぜひこれで猛暑日も乗り切って欲しい。

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(1)氷を作る水は、ミネラルウォーターなんていうのだとなおいい。水道の水だったらしばらくボールに入れておく。

(2)水350ccに対して砂糖を大さじ3ぐらい入れる。砂糖を入れると、水は凍りにくくなるのでゆっくり凍る。

(3)製氷皿に入れたら密閉できるビニール袋に入れて空気を抜く。さらに、それをタオルとかに包んでから冷凍庫に入れる。(2)も同じだが、これによって凍るのがかなりゆっくりになる。そうすると、透明な氷ができる。さらに冷凍庫の温度を調整できるなら温度を高めに設定するといい。とにかく、イメージは日光の天然氷。ゆっくりゆっくり凍らせる。

(4)固まった氷は製氷皿から出したら15分ぐらい室内に放置する。氷の角が解けて丸くなってきたら、カキ氷機にセット。氷は細かく削れるほどフワフワになる。

(5)カキ氷を入れる器も、もちろん冷凍庫で冷やしておく。

 これで普通につくるより、かなり美味しいはずだ。

 上級者編は、また今度!

 暑い毎日、ちょっとでも快適に過ごせますように。

〈プロフィール〉

神足裕司(こうたり・ゆうじ) ●1957年8月10日、広島県広島市生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。学生時代からライター活動を始め、1984年、渡辺和博との共著『金魂巻(キンコンカン)』がベストセラーに。コラムニストとして『恨ミシュラン』(週刊朝日)や『これは事件だ!』(週刊SPA!)などの人気連載を抱えながらテレビ、ラジオ、CM、映画など幅広い分野で活躍。2011年9月、重度くも膜下出血に倒れ、奇跡的に一命をとりとめる。現在、リハビリを続けながら執筆活動を再開。復帰後の著書に『一度、死んでみましたが』(集英社)、『父と息子の大闘病日記』(息子・祐太郎さんとの共著/扶桑社)、『生きていく食事 神足裕司は甘いで目覚めた』(妻・明子さんとの共著/主婦の友社)がある。Twitterアカウントは@kohtari