■舞台と同じく、熱量や汗を大事に演じる!

「『弱虫ペダル』という作品の見どころはたくさんあるんですけど、高校生が一回一回のレース、勝負にかけている気持ち、表情、思い、熱さというのがすごいなと思います。舞台でもすごい熱量であったり汗、全力感を大事にしてきたんですけど、映像でも伝わるものですし。今回、初めてロードレーサーに乗って、こんなにつらいものなんだなと。本当に離されたら追いつくのも大変だし、仲間に引っ張られることの心強さというものも知れたので、そういう絆であったり熱さ、汗をテレビの中からでも伝えられたらなと思います」(小越)

「チームの中でもみんなそれぞれに役割があって、クライマーの方は山岳賞を取りに行ったり、その中でもいろんなドラマがあって、役割もひとつじゃない。みんながいて成り立つチーム感が見どころだと思います」(木村)

「僕はひとりひとりのキャラクターがすごく魅力的だなというのを本を読んで感じまして、負けるために勝負してるわけじゃないじゃないですか。ちょっと嫌だなと思うキャラクターであっても、勝ちたいという貪欲さの中にそれぞれの思いがあるんだっていう、一人一人のエピソードがしっかりしていて、そこを伝えられたらなと思います」(深澤)

2.5次元から、どんどん世界が広がる!

「2.5次元舞台というものは素晴らしいし、さらに2.5次元の中にも可能性があったり、こんなにも魅力あふれる人がいたり、魅力あふれる作品を作っていけるんだよっていうのを、広げて広げて大きくできたら嬉しいなと思います」(小越)

2.5次元という空間は、2次元と3次元のはざまで、僕の中では本当に別世界というイメージで。その別の世界を3次元にするとどうなるんだろうという、チャレンジ精神というか、ドキドキとしますし、でも楽しみだなっていうワクワクもしますし。2.5次元しかできないことと、3次元だからできることがあるので、それを出せたらと思っています」(深澤)

2.5次元では、僕もそうですけど、若手の俳優が出ている中で、なんかこういう映像に出られるというのは、僕らとしては認められた気分ではあります。今までの舞台が認められてなかったわけではないですけど、舞台上は、アニメが好きなお客さんが、本当にこの世界があったのかと一番共感してみてもらえるような場所だったので、それがテレビの中に移ったことによって、また知らないお客さんも見てくれるというのも広がると思いますし、そこで僕らのポテンシャルを見せていけるかっていうのを期待されると思うんで、自分に自信をもって頑張っていきたいと思います」(木村)

■ドキドキワクワク、真っ白な状態でクランクイン!

 自転車のトレーニングを経て、とうとう取材翌日にクランクインとなるが、今の気持ちを聞くと……。

「その場に立ってみないとわからないことがいっぱいあるんで、今気張って頑張ろうという思いは一度捨てて、真っ白な状態になって迎えたいなって。いっぱいいろんな色に染めていければなと思っています」(木村)

「楽しんでやりたいな。こっちも楽しんでやらないと、自転車が楽しいものだって伝わらないと思うので、こっちが楽しんで、でも熱く勝負をして、伝わるようにやれたらなと思います」(深澤)

「すごくドキドキワクワクしている裏で、いろんな気持ちが混ざっているんですけど、自分を信じて周りを信じて、みんなに支えてもらいながら、しっかり一つの作品を作り上げて、ドラマの良さをたくさん届けていけたらと思います」(小越)

 自転車に乗るシーンの監修をしている、スポーツバイク専門店「Y's ROAD」の方によると、キャストは自転車に乗るトレーニングに真剣に取り組んでいるそう。ローラー(練習に使う器具)に乗るのは難しいものだけど、落ちたりしながら、一生懸命頑張っているという。

 特に、今泉俊輔役の木村が本当に乗るのがうまくて、「あ、今泉が乗ってる!」と思うくらいだとか。一部の自転車はオリジナルで組んでいて、世界で一台しかないものもあり、「自転車に詳しい人が見ても、本物に見えるようにしていきたい」と、熱く語ってくれた。

撮影/廣瀬靖士

<放送概要>

BSスカパー! オリジナル連続ドラマ「弱虫ペダル」(2016年8月~放送予定)

チャンネル/BSスカパー!(BS241/プレミアムサービス585)

公式サイト/http://www.bs-sptv.com/yowapeda/

7月29日(金)21時~22時、事前特番を放送予定