男って単純~!

──これまでの、印象に残るお客さんは?

D「難航していたローンの審査が通って、一緒に泣いたお客さまのことはよく覚えていますね」

B「霊感の強い女性で、事故物件を異様に気にする方がいました。クローゼットを開けては、“キャー、怖い!”って叫ぶから大変だったなー」

A「すごいお客さまですね……」

C「私は、新居を手配した医者と看護師のカップルかな。結婚式の2次会に呼んでくれたんですよ。その後も自宅の食事会に招かれたりして、不動産営業冥利に尽きますね」

──お客さまの信頼を得るために心がけていることは?

D「ウソをつかないことが一番。わからないことは徹底的に調べて答えを出します。契約後も暑中見舞いなどの季節の挨拶を欠かさず、10年以上お付き合いしている方もいますよ」

B「まずは、お客さまに自分を知っていただくこと。よくわからない人から大事な家を買おうとは思わない。そして、世間話をすること。お客さまと仲よくなれば、多少のミスは笑って許してもらえるしね」

A「私はお客さまによって服装を替えます。老夫婦であれば、短すぎないスカートを。カップルのお客さまのときは、肌の露出を抑えめに。女性から警戒されないようにするためです。逆に、男性1人の場合は思い切って肌を出しますよ」

D「それ効果あるの?」

A「ありますよ。若い男性のお客さまに物件を案内したときに、“この部屋に女の子呼んだら来てくれるかな?”と聞かれたので、“もちろん。私だったら絶対行っちゃいます”と答えました。そしたら、すぐに契約が決まりましたから(笑)」

一同「男って単純~!(笑)」