埼京線に痴漢が多い理由は?

埼京線は防犯カメラを車内に設置した
埼京線は防犯カメラを車内に設置した
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 間違いなく言えるのは“混雑”である。警視庁のホームページでも、「痴漢の被害を防ぐために」として、「混んでいる電車、乗車場所には要注意」と最初に挙げている。

 埼京線も混雑する路線で、「板橋→池袋」の朝の混雑率は183%(国土交通省による2015年度データ、以下同)である。首都圏には190%を超える路線もあるので、それに比べれば穏やかに見えるが、埼京線は車両による偏りが大きく、大宮寄りの車両ほど混雑が激しくなるのだ。

 新宿も、渋谷も、埼京線のホームは離れたところにあり、どちらも改札は大宮寄りにある。JR東日本が防犯カメラを設置した場所も、大宮寄りの車両(1号車)で、しかも乗務員室側(大宮寄り)の半分だけ。混雑がもっとも激しい場所である。JR東日本によれば、この場所で「痴漢被害が頻発している」という。

 つまり、埼京線の痴漢対策としては、なるべく空いている大崎寄りの車両を選ぶことだ。ちなみに、埼京線の女性専用車両は、一番大崎寄りの10号車である。