有田は「女性の過去の恋愛経験が気になってしまうから」、矢作は「女性と24時間一緒にいられない」と数々のバラエティー番組で発言し、“結婚できない男”売りしていました。しかし、これらは私に言わせると“タイミング”が来ていないときの男性の典型的ないいわけです。

 35歳以上で、仕事が安定していて、経済的にも恵まれている男性の“結婚しない理由”に深い意味はありません。「恋愛経験がある私がいけないんだ」「彼の負担にならないように、一緒にいる時間を減らそう」と自分を責めたり、遠慮をする必要は全くないので、注意してください。

 “タイミング”の前には“きっかけ”があるとお話ししましたが、有田、矢作の結婚の場合、“友人の結婚”がそれに該当します。

 お笑い芸人・ザキヤマことアンタッチャブルの山崎弘也が2015年の8月に結婚しましたが、有田と矢作はザキヤマと親しく、海外旅行も一緒にする仲だったそうです。家庭を持てば、友達と遊ぶ時間は減りますから、独身者は一人で過ごす時間が長くなります。芸人仲間もほとんどが結婚し、独身は少数派となりつつあります。

『しゃべくり007』で、有田が「レギュラー陣の中で、最後の独身になりたくなかった」と語っていましたが、友達が結婚していくと焦るのは、女性だと思われがちですが、男性も一緒です。結婚式が続くときは続いて、ないときは全然ないという現象を経験したことがあると思いますが、これは近しい人の結婚がきっかけとなって“タイミング”を迎えるカップルが多くいることの証明でしょう。

 男性が結婚を考える“タイミング”はこの他にもたくさんありますが(ご興味ある方は、拙著『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』をご参照ください)、“タイミング”は、個人の意志とは関係ない仕事や家庭の事情といった“出来事”から発生します。

『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)。クリックするとamazonの購入ページにジャンプします
すべての写真を見る

 ですから、みなさんが結婚の“タイミング”について知りたいと思ったら、彼に詰めよったり、泣きわめいたりするより、“出来事”について調査するほうが得策です。

 そのために、彼の話をもっとよく聞きましょう。会話から結婚の意志がどれだけあるかを分析するのではなく「彼の周りで何が起きているのか」、具体的に言うと、仕事や会社の状況、友人や家族との関係をしっかり把握し、“きっかけ”を探すのです。

『女性自身』(光文社)によると、有田の結婚の決め手は「彼女が結婚したがらなかったこと」だそうです。これは結婚の意志を言葉で表現しなかったという意味でしょう。彼の話をよく聞いて情報収集に励み、黙って外堀を埋め、“タイミング”を近づける。これが婚活女子のみなさんにおすすめしたい“タイミング”のつかみかたです。ご健闘をお祈りします。

 次回は、婚活に必要な“環境”の作り方について、お話しします。

<プロフィール>
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。自身のブログ、Twitterで婚活に悩む男女の相談に答えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。2016年8月に男性向け恋愛本『確実にモテる世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)を上梓。