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ー 「全国都市緑化祭」記念式典出席の佳子さま
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ー 佳子さまを迎える現地の熱気

 

「新緑に彩られた山を背景として流れる川と、そのほとりに根をはる草木の若葉がみずみずしく広がる情景に目を奪われました。

『清流の国ぎふ』の一端に触れることができ、うれしく思います」

「全国都市緑化祭」記念式典出席の佳子さま

「全国都市緑化祭」で淡墨桜の苗木を記念植樹(2025年5月21日)
「全国都市緑化祭」で淡墨桜の苗木を記念植樹(2025年5月21日)

 秋篠宮ご夫妻の次女、佳子さまは「全国都市緑化祭」記念式典出席などのため、5月20、21日の両日、岐阜県を訪問した。「全国都市緑化祭」は、緑豊かなまちづくりを目的に国土交通省などが毎年、開催しているもので、佳子さまは21日、可児市で行われた記念式典に出席し、冒頭のように挨拶した。

 式典の後、佳子さまは、国の天然記念物で本巣市にある日本三大桜の一つ、「淡墨桜」の苗木を、小中学生らと一緒に植樹した。

 20日に岐阜県入りした佳子さまは、各務原市にある淡水魚専門の水族館「アクア・トト ぎふ」を訪問し、オオサンショウウオの保護活動を行っている高校生たちから説明を受けた。佳子さまは、オオサンショウウオや解説パネルをじっくりと見学し、「頑張ってください」などと、高校生たちを励ました。また、岐阜市にある「ぎふ木遊館」を訪ねて、子どもたちと岐阜県産の木材で作られたおもちゃで遊び、交流を楽しんだ。

 どの訪問先でも佳子さまは歓迎され、地元の人たちと触れ合いを深めたが、特に、2日間、佳子さまの耳元を飾った2種類の美濃焼のイヤリングが注目された。報道によると、おしゃれで可愛らしいイヤリングがSNSなどで話題になり、多治見市にあるメーカーには問い合わせや注文が相次いだという。

《佳子内親王殿下は、ブラジルご訪問にあたり、兵庫県神戸市にある「神戸市立海外移住と文化の交流センター」を訪れ、一般財団法人日伯協会が運営する「移住ミュージアム」をご見学になりました。

 その後、同センターで活動しており、関西在住のブラジル出身者への支援活動などを行っている特定非営利活動法人「関西ブラジル人コミュニティ」の活動内容について説明を受けられ、そこで学ぶ子どもたちや、ブラジルで暮らす子どもたちが描いた作品をご覧になりました》

 この連載ですでに紹介しているとおり、今年は日本とブラジルの外交関係樹立130周年および「日本ブラジル友好交流年」にあたり、佳子さまは、6月4日から17日までの日程で南米のブラジルを公式訪問している。これに先立って佳子さまは、4月28日、神戸市の「市立海外移住と文化の交流センター」を訪問したが、その様子を前述のように宮内庁が発表した。関係者によると、佳子さまが訪れた日は、庭に咲いたブラジル国花のイペーが満開で、佳子さまは大変喜んでいたという。

 宮内庁によると、神戸港からブラジルへの移民が盛んに行われていた1934年当時の神戸市の地図が床に大きく描かれていて、佳子さまは、その地図を見ながら説明を受けた。神戸港に隣接するメリケンパークにある「移民船乗船記念碑」のレプリカを視察したが、この記念碑は、日本からブラジルに向けて出発する親子3人をイメージして制作された像だという。

 さらに、佳子さまは、「関西ブラジル人コミュニティ」で学ぶ子どもたちが描いた、ブラジルの風景のカラフルで大きな塗り絵などを見て、作品について説明を受けたあと、「関西ブラジル人コミュニティ」や「一般財団法人日伯協会」の関係者たちと懇談した。

 日本に住むブラジル人たちが抱える諸課題や将来に向けた取り組みなどについて佳子さまは説明を受け、熱心に耳を傾けていた。

《現在、ブラジル日系社会では、佳子内親王殿下のご来伯という、この上ない光栄を賜り、心よりお迎え申し上げるべく、鋭意準備を進めております。(略)6月はブラジルにおける「日本移民の日」を含む、日本移民を記念する月でもあります。(略)移民の先駆者たちが抱いていた皇室への敬慕の念に思いを馳せながら、日系社会一丸となって、佳子内親王殿下を心よりお迎えする所存です》

 5月末、ブラジルのサンパウロにある「ブラジル日本文化福祉協会」事務局の海老澤千佳さんが、佳子さまの歓迎準備が進む現地の様子を、このようにメールで伝えてくれた。