「貯まる家」の条件とは?

(1)個室にこもらず家族がリビングに集合する

 なんと言っても、貯まる家は家族仲(夫婦仲)がいいというのが実感だ。バラバラの部屋でバラバラに過ごすことはしない。感覚ではなく、家族がリビングに集合するのはコスト効率面でもメリットが大きい。

 東京都発行の「家庭省エネハンドブック」によると、家庭で使用される電気のおよそ4割を消費しているのは、照明、テレビ、エアコンなど。家族がそれぞれの部屋で別々に照明やエアコンを使っていると、人数分だけ電気代が上乗せでかかることになる。

 特に、冷房より暖房のほうがエネルギーを消費するため、冬こそ家族は一部屋に集合するべきなのだ。家族が集まり会話が増えれば、互いへの不満が和らぎ、ムダなストレス消費も減る……とまでは言いすぎだろうか。

(2)早寝早起き

 (1)でも書いたが、夜更かしすればするほど照明・テレビ・エアコンの電気代を消費する。特に、照明器具は全体の使用電気量の2割近くを占めている。光熱費を節約したい家は、とっとと寝よう。

 また、貯めている主婦には早起きが多いようだ。家族が起きる前のほうが、あれこれ声をかけられずに済んで家事効率がいいのだろう。時間をダラダラ使わない意識が、おカネへの意識にも重なるようだ。

収納スペースは見通しよく

(3)冷蔵庫はスカスカ、冷凍庫がぎっしり

 貯まる家を見分けるには、物を入れている収納スペースを見るに限る。その代表的なものが冷蔵庫だ。冷蔵庫(特に冷蔵室やチルド室)がぎゅうぎゅうの魔窟化している家は、まず貯まらない。

 買ってきたものをそのまま突っ込んでいて、一番奥に何があるかわからない状態になっているなら、かなりのレッドカード。使い忘れの食材や期限切れの調味料が奥から発見され、結局捨てるはめになるなら、それは買ったおカネも一緒に捨てるということだ。

 逆に、食費節約の達人の冷蔵庫は、必要以上の買いだめはせず、食材を買ったらすぐに料理できるよう下ごしらえを済ませて保存しているので、冷蔵室はスカスカで、冷凍庫のほうがぎっしり詰まっていることが多かった。

 同じように、クローゼットがぎっしりの家は、一見して手持ち服の全貌がわからず、つい似たような服を買ってしまうこともある。収納スペースは見通しよく、がポイントだ。