そしてデートの別れ際、花束を手渡される時に、吉川さんの手が里江さんに触れました。

「その時、反射的に“わっ”と手を引っ込めてしまって。改めて、“ああ、私はこの人が好きじゃないんだ”と、再確認しました」

 しかし、吉川さんは里江さんのこんな気持ちはつゆ知らず、うまくいっているものと思っていたのでしょう。

 このデートの翌日、吉川さんの仲人さんより、“真剣交際”の申し入れがありました。結婚相談所での“真剣交際”というのは、結婚を前提にお付き合いをする交際を意味します。

 私は、里江さんに“真剣交際”の申し出がきていることを伝えました。すると、里江さんは言いました。

「真剣交際に入るもなにも、もう交際終了でお願いします」

相手に触れたときに出る、本能の答え

 大好きな人となら、手をつないでイルミネーションの下を歩けばロマンチックな気持ちになるし、彼の家に行って彼の手料理を食べることも、デートの時に花束をもらうことも、嬉しいことですよね。

 ですが、好きでもない相手にされると、ドン引きしてしまう。まったく同じ行為でも、される相手によって受け止め方が違ってくるのです。

 人間にはパーソナルスペースという心理的な縄張りがあって、密接距離(0〜45センチ)に、自分が心を許していない人が入ってくると、とても不快に感じる習性があります。

 つまり手を握られたり、肩を抱かれたりした時に、身体が拒否反応を起こしたら、頭では、“誠実でいい人”だと理解していても、異性としては受け入れていない。それは本能が導き出した答えなのです。

 お見合いをして、おつきあいに入り、「いい人なんだけれど、この人を好きになれるかどうかわからない」と悩んでいる時は、お相手にさりげなく触れてみるといいかもしれませんね。


鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイト『あいかつハウス』http://aikatsuhouse.grupo.jp/