ワークショップも積極的に行っており、そこでも人とかかわることを意識しているそう。

作家って、ひとりでこもって作業しているイメージがあると思うんですが、私はどんどん周りを巻き込んでいきたいんです。形にするのは作家の手が必要だけど、ダンボールを柔らかくする作業は子どもにもできるので、“やりたい人がいたらどうぞ”って。みんなにかかわってもらうことで、作品を共有していきたいです

作業場にはたくさんの作品が。左上のカピバラの顔と中央のお尻は、離して展示することで、「探し物しているんです」「見つからないんです」といったストーリーを表している 撮影/山田智絵
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 いつかは海外でもワークショップを開いてみたいと夢を語る。

「せっかくなら、言葉がまったく通じない国がいいですね。国によって手に入るダンボールも違えば、そこにいる人たちも全然違う。そこでどんな“ダンボールコミュニケーション”が生まれるのか。考えるだけで、ワクワクします」

なぜ、ダンボール?

 ダンボール造形を始めて、今年で12年目。もともとは画家になるため美大に通っていたが、在学中に自身の画風を探していたところでダンボールという素材に出会ったそう。

「やってみたら難しくてハマりました(笑)。木彫りにも見えるし、粘土のように使って塑造みたいなものも作れる。突きつめれば、これは可能性があるなと。気づけばこの素材に夢中になっていたんです」

造形作家の玉田多紀さん 撮影/山田智絵

たまだ・たき◎1983年生まれ。2007年、多摩美術大学造形表現学部造形学科卒業。ダンボール造形作家として、国内外で展覧会やワークショップを開き精力的に活動中。「新たな再生」をテーマとした作品は、テレビや雑誌などメディアでも話題に。

▼ここで見られます!
「蓮太郎 ─成長・記憶・再生─」
2月16日(土)~3月17日(日)
ギャラリー キドプレス(東京都千代田区)
詳しくはキドプレスHPへ http://www.kidopress.com/
蓮と子どもを合わせた「蓮太郎」(写真)ほか、すべて新作で挑む個展を開催。ダンボール造形の世界を、ぜひ体感してみて!