安田顕 撮影/佐藤靖彦

 ウェブサイトで連載がスタートした同名エッセイ漫画を原作に映画化された『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』(公開中)。末期がんに侵された最愛の母・明子と息子・サトシの感動実話で、ちょっと頼りないけれど心優しいサトシを演じているのが安田顕(45)。作品のテーマでもある“母と息子”“家族”について話を聞きました。

家族”について

■売れっ子なのはこれまでの貯金があるから

「(作品やプロモーションが重なり)こんがらがるときもありますけど、それがありがたい。いまの状態って、これまでの貯金な気がするんです人との出会いだったり、仲間やスタッフの努力であったり、それらとの向き合い方の貯金だと

 いつまで続くのか、こればっかりはわからない。だから、今までどおり1日、1日、自分なりに真摯(しんし)に取り組んでいくしかない。

“引退する、しないは、自分で決める”。役者はそういうものと思われるかもしれませんが、人さまから求められたうえで続けられるかがひとつの勝負だと思う。そういう状態が少しでも長く続けられるように頑張るしかないなと」

■縁のある3人の女性が同じ誕生日

「この作品のツイッターで母親役の倍賞美津子さんの誕生日が11月22日と知って。あれ? そういえば、うちの母もそうだよなって。僕、歌手のaikoさんも大好きなんですけど、11月22日生まれなんです。ビックリですよね」

■両親から影響を受けたことは?

「親父とは、生活習慣が似ているかもしれないです。お酒が好きとか。でも、うちの親父のほうが芯があるかな。母親とは……、意外に考えたことがないですね。小さいころ、母に“学校でこんなことがあってね”と具体的な話をしたことはなかったと思います。

 覚えているのは、大きなビールの缶をガムテープでぐるぐる巻いて補強したものをイスがわりにして、母とふたり並んでストーブで干し芋をあぶりながら食べたこと。干し芋がふたりの好物ってことでもないんですけど」

■母親の誕生日にメッセージを

「直前に必ず親父から“今日は、何の日ですか?”とか“明日はお母さんの誕生日です”というふうに連絡がくるんです。それで、誕生日とか母の日には、いつもメッセージを送っています。

 大学進学で親元を離れてからずっとですね。両親と同じように親になってみると、どんなものでも、もらえるってうれしいものですね。先日バレンタインデーで、子どもがケーキを作ったからって。(ケーキを作る時間)自分のことを考えてくれたのは確かですから。それがうれしいですよね」