女子力は“自己満足”ではない

 冒頭に戻ります。女子力とはなんでしょう。

 パステルカラーのかわいい小物やポーチをたくさん持っていること?

 居酒屋で大皿料理を率先して綺麗に取り分けてあげること?

 ティッシュとハンカチをいつも持ち歩くこと?

 それも大事。ないよりある方が絶対いい。でも、私は、「気配り」と「思いやり」こそ、最大の女子力だと思っています。まず、人の気持ちに敏感で、人の気持ちに寄り添えること。なかなか「これが女子力だ!」と言い切るのは難しいけど、なんとなく女子力の高い人っていうのは、常に周囲に気を配り、自然に人のために動けて、自分も人もより気持ちよく生活できている人のように感じます。

 そういう人って、清潔感や身だしなみを大切にしているので、一緒にいて気持ちがいい。そういった意味では、今回のトイレットペーパーリボン事件は、私の中では、「女子力」とは真逆。女子力は、「ただの自己満足」ではないのです。

 いくらパステルカラーに囲まれていても、それが洗濯もしていない薄汚れた服や、掃除もしていない汚部屋では、「女子力高〜い」とはならないですよね。

 もはや、こういうことって、女子力というよりは、男女関係なく必要な「人間力」なのかな。周囲に気配りができて清潔で、一緒にいて気持ちいい人は、男女関係なくモテますよね。女子力もいいですが、人間力も上げて。そういう人を目指したいです。


プロフィール

野々村友紀子(ののむら・ゆきこ)                      1974年8月5日生まれ。大阪府出身。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の芸人、2丁拳銃・修士の嫁。 芸人として活動後、放送作家へ転身。現在はバラエティ番組の企画構成に加え、 吉本総合芸能学院(NSC)の講師、アニメやゲームのシナリオ制作など多方面で活躍中。著書に『あの頃の自分にガツンと言いたい』『強く生きていくために あなたに伝えたいこと』(ともに産業編集センター)『パパになった旦那よ、ママの本音を聞け!』(赤ちゃんとママ社)がある。