(2)うつを撃退する栄養素を摂取する
「栄養面のアプローチ」

 うつの回復は「心:身体=50:50」で取り組むことが大事。身体のアプローチの鍵は、食事が握っていた!

1.食事は肉と魚でお腹をいっぱいにするつもりで

 うつを撃退する神経伝達物質(セロトニンなど)の原材料は、「タンパク質」「鉄分」「ビタミンB群」の3つ。一般的な抗うつ剤はセロトニンを再利用する薬だが、材料不足を補えば抗うつ剤を使わずとも身体がセロトニンを作ってくれる。

 中でも最も大切なのはタンパク質だ。食事は肉や魚や卵などの動物性タンパク質をメインにしよう。一方、制限しなければいけないのは糖質(お菓子、ごはん、パン、麺類、果物など)だ。と言っても、糖質制限ダイエットとは異なる。タンパク質でお腹をいっぱいにし、結果、ごはんの量が減るくらいのイメージで。

手っ取り早い栄養源として糖質ばかり口にしがちですが、それは間違い。肉中心の食生活でも健康に生きていけます。高齢になるとお肉が食べられなくなるというのも間違い。

 胃液と胃壁はタンパク質からできていますが、食が細くなると炭水化物でお腹がいっぱいになり、肉まで行けなくなった結果、胃液と胃壁が弱ってさらに肉から遠のく、というループなんです。少しずつでも肉を食べ始めると、やがて量を食べられるようになります」(橋本さん)

 また、小食であまり食べられない人はアミノ酸のサプリメント(タンパク質が分解された状態がアミノ酸)を摂取するのもおすすめだ。

2.三角食べではなくコース料理のように。ごはんはデザート感覚で

 食事で糖質をとると血糖値は上がる。するとインスリンが分泌され血糖値はゆるやかに下がって空腹時とほぼ同じ数値になる。しかし、糖質をとりすぎるとインスリン分泌のタイミングがずれるなどの原因で血糖値が必要以上に下がり、身体が血糖値を上げるホルモン(ノルアドレナリンやコルチゾールなど)を分泌する。

 ノルアドレナリンはやる気を起こすのに重要だし、コルチゾールはストレスに対応するために使われる。これらが血糖値を上げる目的で使われると肝心なときにホルモンが足りず、やる気が出ないなどメンタルに大きな影響が出てくるのだ。つまり、血糖値の安定=心の安定と言える。

 実は、血糖値が急上昇しない食事の仕方がある。それは、食べ方の順番を変えること。空腹時にいきなり糖質の高いものから食べると血糖値が跳ね上がるので、糖質はできるだけ最後に食べたい。

「常に“シメのごはん”であってほしいんです。むしろ、ごはんとかパンはデザート感覚で食べるくらいでいい」(橋本さん)

 また、給食のときに指導された、主菜(肉魚)→副菜→ごはん(パン)とループして食べるという“三角食べ”は心の安定のための食べ方にはならない。前菜(副菜)→主菜(肉魚)→ごはん(パン)といった、コース料理のように食べること。ごはん類ではなく肉魚まででお腹を満たす感覚を持つようにしよう。

3.足りないと心が不安定になる鉄分とビタミンBはサプリで摂取
橋本さんおすすめのサプリ「ヘム鉄ジェントル フェリチン対策」
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 タンパク質とともに重要なのが「鉄分」と「ビタミンB群」だ。これらはうつを撃退する神経伝達物質の原材料になる。それだけでなく、鉄分が不足すると心が不安定になる。フェリチンという貯蔵鉄の数値が一定より下がると、原因不明の頭痛が出たり、うつやパニックなど心の症状が出る人もいる。

 特に女性は生理だけで1か月分の鉄の平均摂取量と同等の鉄分を失っており、日本人の多くは潜在的な鉄分不足だ。ビタミンB群不足でも心の不調は起こる。落ち込みやすい人、はたまた最近話題のHSP(周囲の状況に過度に敏感な人)もビタミンB群不足が原因のひとつだという。

「多くの人は心理的な原因を探ろうとするんですが、そうではなくて、実は鉄やビタミンB群の不足で起きていることが結構あるんです。また、鉄分といえばほうれん草やひじき、鉄鍋……というイメージですが、こちらの鉄分は微々たるもので、吸収率が悪い。心の安定のためには赤身の肉や魚、レバーに含まれている鉄分が(ヘム鉄)大切なんです」(橋本さん)

 これらを摂取するには、食事よりもサプリメントを活用したほうが早い。

「サプリメントでとってしまうほうが早くて効率がいいし、むしろ経済的です。例えば、鉄は1日に何mgとってほしいという数値があるのですが、それを牛肉からとろうとすると途方もない量になってしまいます」(橋本さん)

 気になる人はヘム鉄や、ビタミンB群のサプリメントから摂取してみよう。