娘に会いたくて仕方ない春馬パパ

 サスペンス、アクション、親子の物語など重層的なエンターテイメントだが、わかりやすい作りにもこだわっている。

「事件に関しては今どういう状況なのか、楓が関係図やモノローグなどを使っておさらいする役割も担っています。音楽は、逃亡のテーマ、親子のテーマなどに分けているので、音からも状況をわかるようにしています」

 結城は今後もさらに逃亡を続け、そのたびに危険な状況に追い込まれていく。

「逃亡劇のため、春馬さんはロケばかりで大変です。“来泉ちゃんに会いたくてしかたない”と、来泉ちゃんの携帯の待ち受け画面や動画を見ていることもしばしば。

 父親を擬似体験している春馬さんはとてもチャーミングです(笑)」

 逃亡中にさまざまな人と触れ合うことで、結城は父性愛を深めていく。

「すみれが一生懸命、はなを育てていることへの感謝だったり、後悔、葛藤なども描いていきます。話が進むにつれ結城の表情が変化していくところにもご注目ください。そして、濡れ衣を晴らし、娘のために潔白の身でドナーとして手術を受けることができるのか、見届けていただけたらと思います」

愛され子役の才能
 はな役の来泉ちゃんは、芝居だけでなく絵の才能もあり、お絵描きシーンは、実際に彼女が描いているものだそうで、要チェック!
 また、はなが大切にしているぬいぐるみには“レッピー”という名前も。「レモン色とピンク色だからレッピー(笑)。逃亡中の結城はレッピーをはなの分身だと思っています。彼が考えたり行動を起こす前にはレッピーを見つめ、キーアイテムになっています。
 はなが結城に“約束だよ”と両手の親指を立てたのは、春馬さんと相談して、レッピーの耳をイメージしたポーズです(笑)」(岡光P)