すでに好意的な気持ちの積み立てがあるので、多少の欠点や不利な条件には、目をつぶれるようになっているのです。好きになってしまうと“あばたもえくぼ”とは、よく言ったものです。

 ところが、婚活での出会いは違います。お相手のお人柄を知る前に、プロフィールが提示されます。そうするとどうしても条件に目がいくし、結婚は一生の問題ですから、お相手の持つひとつひとつの条件を精査してしまう心理が働きます。つまり“あばた”は“あばた”に見えて、不利な条件があると、お相手を好きになる気持ちにストップをかけてしまうのです。

 ここが、婚活をしてもなかなか結婚が決まらない人たちの落とし穴。お相手のことを厳しくチェックしすぎるのです。

 結婚相談所でのお付き合いには、“仮交際”と“真剣交際”の区分があります。私は、「“仮交際”の時期は、肩の力を抜いて“相手のお人柄を知ろう”と思うことが大事よ」と会員たちに言っています。この期間は生活圏内の出会いと同じように、構えることなく、なるべくたくさんの時間を重ねて、お人柄を知っていく。お相手への好意的な気持ちを積み立てていく。

 そして、そこからお相手を好きになって、結婚を真剣に考える“真剣交際”へと移行していく。

 では、気持ちを積み立てていく“仮交際”の期間に大事なこととは、何か? それは、「仕事が忙しい」なんて言っていないで、会う時間を自ら作り出すことです。また、LINE、メール、電話などをフル活用して、どんどんコミュニケーションをとっていくことです。

 婚活中のLINE、メール、電話は、連絡ツールではなく、コミュニケーションツールであると、認識してくださいね。

 相手を好きになっていれば、不利な条件も凌駕(りょうが)することができますよ!


鎌田れい(かまた・れい)◎婚活ライター・仲人 雑誌や書籍などでライターとして活躍していた経験から、婚活事業に興味を持つ。生涯未婚率の低下と少子化の防止をテーマに、婚活ナビ・恋愛指南・結婚相談など幅広く活躍中。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイト『最短結婚ナビ』http://www.saitankekkon.jp/