――ファミリースクールにはどれくらいの頻度で行かれていたんですか? 寝かせるための苦労が大変だったことと思います。

「週に3回です。ファミリースクールのない日は朝から夕方まで児童館に通う日々でした。朝10時に児童館に行き、2時間遊ばせた後、休憩室でお弁当を食べさせ、ベビーカーに乗せて街を一周。そうしているうちに眠るので、眠った瞬間、私はカフェに入り一息つき……といった具体です。

 2時間たったら起こし、18時まで児童館や公園で遊ばせ、急いで帰宅。眠らせないようにテレビを見せながら夕食の準備をし、夕食を食べさせたらお風呂に入れて寝かしつける。ここまで動かせば、9時間は眠ってくれます。主人は忙しく、育児にほとんど参加しないワンオペでしたので、私はいつも寝不足と育児ストレスで爆発寸前の毎日でした

――そんななか迎えられた幼稚園受験。いかがでしたか?

「あっという間に幼稚園受験の本番はやってきました。狙ったのはもちろん、幼稚園の最高峰と言われている、超名門どころです。主人の取引先の会社の方からのご紹介もあり、事前面接も難なく終わっていたので、安心して迎えた試験当日。

 息子は面接で終始泣き続け……結果、不合格となりました。私は、息子の人生の経歴書の一行目になるはずだった“超名門幼稚園卒”という一行を失ったショックから1週間寝込んでしまいました

――残念ながら不合格になってしまったと…。

「その後、気持ちを入れ替え、ファミリースクールの先生とお話をし、2年保育の暁星幼稚園を目指すことにしました。描いたのは、暁星→東大コースです。そこで、3年保育の幼稚園には行かずに、通っていたファミリースクールにそのまま進級しました。

 暁星幼稚園受験専門のお教室にも通い出したのですが、落ち着きのない息子はそこでも走り回り、動き回り……私は、“走らない!”“動かない!”“喋らない!”と息子を怒鳴り続ける羽目に。

 家庭内でもそんな感じでしたので、マンション内で虐待が行われていると通報されたこともあり、私の人格はどんどん崩壊していきました。しかし、明るい未来の息子を想像することで、とにかく耐え続けました