悪ノリ、通じず……

 2000年代に大きな騒ぎとなったのが、'06年出場のDJ OZMA。リアルな裸のイラストが描かれた肌色の全身タイツ姿のバックダンサーが、大量に登場。本当に“全裸”の人たちが歌い、踊っていると勘違いした人が多数出るほど、ある意味、巧妙な衣装だった。

「これは、久本雅美が率いる『ワハハ本舗』が舞台で使用する“裸スーツ”に着想を得たものだそうですが、紅白では笑いにならず、司会のアナウンサーがすぐさま謝罪したことで、一層ドン引きの空気になってしまいました」(同・芸能記者)

 '82年のサザンオールスターズは、大御所歌手・三波春夫を彷彿(ほうふつ)させる格好で桑田佳祐が登場、「(お客様は)神様です」「受信料は払いましょう」と名曲『チャコの海岸物語』の歌唱中に口にするなどの“悪ノリ”が通じず、視聴者から批判が殺到したことを思い出す。

 また裸スーツつながりでいうと、'99年には、とんねるずのふたりが結成した、ダンスボーカルユニット『野猿』が、全身白塗りの半裸姿で登場したことも話題に。

 吉川晃司が'85年に大暴れしたことも、紅白アクシデントで語り継がれる“事件”のひとつだ。

「吉川が手にしたシャンパンをステージ上にぶちまけ、歌のあとにギターにオイルをかけて火をつけ、叩き壊すという過激なパフォーマンスを披露しました。ちなみにその後に登場した、シブがき隊の布川敏和が2度も転倒するアクシデントに見舞われました」(当時を取材したスポーツ紙記者)