50歳以上の女性の2人に1人の骨が折れている

 骨粗しょう症という病名は広く認知されているのに対し、意外と知られていないのが、骨粗しょう症による骨折の発生率。

「骨密度も運動能力も平均的な、50歳で閉経を迎えた女性が、生涯のうちに大腿骨近位部の骨折を起こす割合は約20%。さらに背骨の骨折は30%あり、両方合わせると50%近く、つまり2人に1人近くは骨折を経験することになります」

 その頻度は驚くほど高く、自分には関係ないと言っていられないのが現実!

「手首の骨折は、とっさに手が出る50~60代の比較的若い世代に起こりやすいので外で転ぶなどして起こっていますが、より高齢者に多い大腿骨近位部骨折は、75%が屋内で起こっています。

 具体的には、居間や寝室といった生活空間が転倒しやすい危険な場所に変わってしまっているのです。

 めくれ上がった絨毯のへりや電化製品のコードなどに引っかかって転ぶ方が多いので、掃除の際に引っかかりやすいものはないか、夜暗い場所はないか、家の中をよく点検し、階段には手すりをつけるなど、転びにくい環境を整えておくことが大切です」

 また、季節的に転倒が増えるのは冬場。

「厚着や暖房器具のコードなど引っかかるものが多いこと。部屋ごとの温度差から血圧が変動してふらつきやすいといった理由から、10~2月が骨折の多い季節と言われています。しかし、日に日に暖かくなり活動的になる今の時期も、ふとした拍子に転びやすいので十分注意が必要です」

 骨がもろくなって起こる骨折の中でも、特に注意すべき、骨卒中の代表的な部位と言えるのが、股の付け根・大腿骨近位部。ここを骨折した場合、95%以上が手術が必要となり、歩行能力が大きく低下。約3割の方が寝たきりになるという調査結果が出ています。

骨折が重篤化しやすい場所

■No.1 大腿骨

年齢別骨粗しょう症の割合 出典:骨粗しょう症の予防と治療ガイドラインより
【画像】毎日1分で若返る! 超カンタン“骨たたき”のやり方

骨がもろくなって起こる骨折の中でも、特に注意すべき、骨卒中の代表的な部位と言えるのが、股の付け根・大腿骨近位部。ここを骨折した場合、95%以上が手術が必要となり、歩行能力が大きく低下。約3割の方が寝たきりになるという調査結果が出ています。

■No.2 腰・背骨

年齢別骨粗しょう症の割合 出典:骨粗しょう症の予防と治療ガイドラインより

 頻度の高さではトップとなるのが腰椎や背骨の骨折。転倒による衝撃だけでなく、荷物を持ち上げるなどのちょっとした動作で折れてしまったり、圧迫骨折など気づかないうちに骨折していることも。ほかの部位でも次々と骨折の連鎖が起こやすく、命にも関わることに。

あなたの骨密度は大丈夫?
当てはまる項目が多い人は、早めに医療機関でチェックを!
□やせ型である、食べても太らない
□疲れやすく座っている時間が増えた
□ペットボトルなどのフタが開けにくくなった
□親が骨粗しょう症だ
□タバコを吸う
□お酒をよく飲む
□糖尿病や腎臓病を患っている
□50歳を過ぎてから骨折をした