「私が出演する作品を見てくださった日本のファンのみなさんから、“いつも元気づけられています”とか“力をもらっています”というような言葉をよくいただきます。そのたびに、私のほうが勇気づけられているんですよ」

 NHKでも放送された韓国時代劇『オクニョ 運命の女(ひと)』や『不滅の恋人』などの人気ドラマに主演し、“時代劇クイーン”として愛されているチン・セヨン(26)。

「時代劇作品に主演したのは『オクニョ 運命の女(ひと)』が初めてでした。実は、それまで時代劇を積極的に見るタイプではなかったんです(笑)。でも、日本でも多くの方に愛していただいているこのドラマをきっかけに、韓服の美しさや韓屋(韓国の伝統的な様式で建てられた家)に魅了されるようになりました。いまでは、時代劇の台本に愛着を感じているほどです(笑)」

王妃を選ぶサバイバルオーディションがあった

 最新主演ドラマ『揀択(カンテク)~女人たちの戦争~(原題)』も彼女の魅力が光る史劇。揀択とは、19世紀の朝鮮王朝時代に行われた王や王子の配偶者を選ぶ儀式のこと。王妃として宮中に入るはずだった双子の姉・ウンギを殺害した犯人を見つけるために揀択というサバイバルオーディションに挑むウンボを演じている。

「今回の作品で特に重要視したことは“感情の変化”でした。初めは王を疑いながら、姉を殺した犯人を捕まえようという気持ちでいますが、少しずつ事件の真相に近づいていく中で王と恋に落ちていきます。どのような形でウンボの感情を変化させていったら、みなさんに共感していただけるかをとても意識しました。王を演じるキム・ミンギュさんや監督と何度も話し合いましたし、その意見を聞いて修正した部分もあります」

 どんなことが起きても前に進んでいく強さと聡明さを持つウンボは、これまで演じてきた『オクニョ 運命の女(ひと)』のオクニョや『不滅の恋人』のチャヒョンにも通じる。

「3人と私は全く似ていないですね(笑)。私自身は、彼女たちほどしっかりもしていないし、進んで前に出ることができない性格なので……。似ているところをしいてあげるなら、チャヒョンの明るいところかなと思います」