寝たきりにならない3つのポイント

 放っておくと、寝たきりリスクは増えるだけ。病気と適切に向き合うにはどうすれば?

1.腰の痛みを感じたら病院へ
 生活に支障が出るほど悪化させないために、早期発見・早期治療が本当に大切と訴える白石先生。「肩こり、腰痛、首の痛みなど、“この程度で……”とためらわず、病院を受診してください。その結果、狭窄状態でないとわかれば、それはそれで安心ですから。特に、首の強い痛みや手のしびれを感じたときは、首の部分で神経の圧迫が起きている可能性があるので危険。なるべく早めに受診しましょう」

2.必ず脊椎専門医を受診
脊柱管狭窄症を疑ったら、必ず専門医がいる病院で診てもらってください。整形外科でも診察はしてもらえますが、専門医でない場合、脊柱管狭窄症を見落とす可能性は少なくありません。本当は首で狭窄が起きているのに、エックス線だけを見て、「単なる肩こりですね、加齢による変形がありますから」と、湿布を出されて終わることもありますよ」。専門医のいる病院は、日本脊椎脊髄病学会のホームページで確認できる。

3.50歳過ぎたら脊椎ドック
加齢による脊柱管の狭窄が顕著になる前に、症状がなくても今どういう状態なのか“脊椎ドック※”を受けておくとよいでしょう。また、日本人は首の脊柱管が遺伝的に狭い人が多いので、親戚に脊柱管狭窄症を発症している人がいるなら、若いうち(20歳ごろ)にチェックしておくこともおすすめしたい。専門医に診てもらえば、10年先のリスクまでアドバイスをもらえると思います」
(※『脊椎ドック』…MRIの画像で、脊柱管に狭窄がないか、神経を圧迫しているところがないかをチェック。料金は10万円。『白石脊椎クリニック』を参考)

《症状が悪化する! NG行動》
×座りっぱなしの作業
×腰をひねる動作があるスポーツ(テニス、ゴルフなど)
×美容室、歯科医などで急に首を反る


「座りっぱなしや腰をひねる動作は、絶対にダメではありませんが、痛みを悪化させる可能性が高いのでなるべく避ける、もしくは回数を減らしたほうがよいと思います。また、首の脊柱管が狭い人の場合、急に首を反る・ひねる行為は危険。スポーツジムなどで行う運動も脊椎への負担になるので、しびれや痛みを感じるときはすぐに中止を。ご自身の脊柱管の状態を知ったうえで行うべきです」