都会に多く見る“野菜コンビニ”とは

【(5)駅のホームにあるコンビニの売り上げが伸びている】

 駅のホームにあるKIOSKが続々とコンビニに変わり、売り上げを伸ばしています。昔のKIOSKは男性がタバコや新聞を買うところでしたが、今は何でも置いてあり、女性も利用するようになったためです。

 電車で化粧する女性は以前からよく見ますが、コンビニで買ったパンを電車内で食べる女性も最近は増えました。どちらも時間がないという理由です。つまり、忙しい女性のおかげで、駅のホームのコンビニは売り上げを伸ばしているのです。

【(6)いずれはコンビニ弁当もなくなる?】

 なくなると思います。今はスマホを見ながら食事する人が多い。食の文化がワンハンドになり箸を持つことが面倒になりました。しかも、今の子はフードコートに慣れていて好きなものしか食べません。好きと嫌いが混じった弁当は選ばず、パンやおにぎりを片手で食べる人が増えています。コロナの影響で飲食店が持ち帰りを始めました。人がおいしさを感じるいちばんの要素は作りたて。コンビニのひとり勝ちにはならないのでは?

【(7)ローソンのレジを引っくり返したらそのままセルフレジになる!?】

 もうすぐ、コンビニは接客時間が短くなる電子マネーへ一気に移行すると予想されます。レジ会計の省力化は人手不足のコンビニには必須。同じ理由でセルフレジも増えていきます。お客さんも素早く会計がすむセルフを好む人は多く、さらにコロナの影響でセルフ派は増加中です。実はローソンでいま使われているレジはすべて、お客さんのほうへ向けるとそのままセルフレジになります。ワンオペ体制の構築は今後のコンビニの課題なのです。

【(8)おでんがコンビニからなくなる!?】

 新型コロナウイルスの影響で危機的状況です。接客カウンターですら防護用シートを設置しているのに、フタのないおでんは衛生的にNG。でも、フタをしめると食欲をそそる見た目のおいしさが失われて売れません。

 そもそも、おでんは手間がかかる。管理の行き届いていない店舗では客も食べたくないから売れないんです。でも実際は、コンビニのおでんは原材料がよく、きちんと管理されていたらすごくおいしいのです。コーヒー豆と同じ理論です。

【(9)都会に多く見る“野菜コンビニ”】

 特に東京・世田谷区と杉並区では、青果店のように店頭で野菜を売る“野菜コンビニ”をよく見かけます。家で3食料理することが多い高齢世帯が多く、スーパーが少ない地域というのが理由です。

 “野菜コンビニ”は本部ではなく店が業者を使い、独自に野菜を仕入れています。本部では市場で野菜を仕入れ毎朝、袋詰めする細かな作業は不可能。店舗オーナーが個別に本部に許可を取り、このようなコンビニが生まれています。