これは芸能人だけでなく一般人も同じで、たとえば、あなたの周りに「よき夫」「いいママ」を自ら口にしたり、SNSでほのめかしたりする人はいないでしょうか。本当に家族のために行動している人は、周囲の目を気にしないものですし、ましてや、わざわざアピールする必要はありません。「よき夫」「いいママ」というアピールは、家族を喜ばせることより、「自分が周囲からどう思われるか」を先に考えてしまう性格の表れなのです。

 私の相談者さんでも、自分が「よき夫」「いいママ」と思われていることを意識している人ほど、かえって対極にある不倫の背徳感も意識しやすく、ハマりやすい傾向がありました。しかも3人のように、相手に恋をしてしまったり、何度も繰り返し会ったり、複数人だったりなど、たちの悪い不倫が多かったのです。木下さんとサッカー選手がインスタグラムへの縦読み投稿で「あいしてる」「だいすき」と書き込んでしまうというミスを犯したのも、「バレるとヤバイ」という背徳感を楽しんでいた感があったとしか思えません。

 あなたは周囲の人々に「よき夫」「いいママ」であることをアピールしていないでしょうか。もしそれを続けていると、自覚の有無にかかわらず、潜在的な不倫願望が高まっているリスクがあるのです。

隠し切れない不安やコンプレックス

 もう1つ、3人の共通点として挙げておきたいのは、本業に対する漠然とした不安やコンプレックス。東出さんは演技、渡部さんはお笑い、木下さんはママタレントとしての仕事に恵まれる一方で、周囲と比べたとき、自分が思っているほどの評価を得られず、ときどき批判的な声を耳にすることがあったのではないでしょうか。

 3人は不倫騒動の前から、バラエティ番組の出演時や雑誌のインタビューなどで、求められている以上のことをしゃべり続けて空回りするシーンが何度かありました。芸能人に限らず、「本業に対してどこかコンプレックスがある」「ライバルに勝てているのか、自信が持ちきれない」という人ほど、それを埋めるためによくしゃべる傾向があるものです。

 しかし、しゃべればしゃべるほど聞いている人にプライドの高さを感じさせたり、余計なことまで話して中身が薄くなったりしてアンチは増える一方。その点3人は前述したような「よき夫」「いいママ」アピールがかえって本業への漠然とした不安やコンプレックスを感じさせていました。