直接、文句を言いにくる人間はいない

原田 前置きが長くなりましたが、この連載は反省や後悔をテーマにしているんです。

安達 反省や後悔……。「あんなこと言わなきゃよかったな〜」と思い返すことはあるけど、やっちゃったもんはしょうがないので、あまり思い詰めないようにしてます。

原田 さっぱりしてますね。

安達 でも、いろいろ割り切れるようになったのは、だいぶ大人になってからです。最近は人間関係で悩むのもやめました。昔は無理して苦手な人とも付き合ってたけど、老い先短い私の時間を苦手な人に使うのがもったいないので、適度な距離をとるようになりましたね(笑)。

原田 たしかに、時間がもったいないですよね。苦手な人といえば、最近ネットの誹謗中傷が話題ですが、安達さんはSNSとか見ますか?

安達 うーん、自分からは見に行かないけど、私のフェイスブックやブログに書き込まれた悪口は目に入りますね。「祐実ちゃんがかわいそう」とか「私のお母さんだったら耐えられない!」とか書いてあるけど、私はアナタを産んでないし、って思います(笑)。私なら嫌いな人のSNSなんか絶対に見に行かないから、本当に不思議。

原田 僕も見ないです! 文句があるなら、タイマンでやろうぜっていう感じで生きてきたので。本当に強いやつは会いに来ますからね。

安達 そうそう! 直接文句を言いに来たら話聞きますけど、誰も来ないですね。

原田 来ないですねえ。向こうもただの暇つぶしなんでしょうね。

安達 そうですよね。でも、誰に対しても傷つくようなことは言わないほうがいいと思います。

原田 僕、世の中のゴシップにはあまり興味がないんですけど、安達さんがヘアヌード写真集を出版されたときのインパクトは覚えてますよ。

安達 アハハ! その結果、奔放なイメージが定着しちゃいましたよね。でも、自分で言うのもなんですけど、けっこうちゃんとしてるんですよ(笑)。

原田 それはそうですよ! マネージャー業は奔放では務まらない仕事だと思います。ちなみに、どんな経緯で出版に至ったんですか?

安達 始まりは、芸能関係の仲間とのたわいない冗談だったんですよ。ちょうど祐実が最初の結婚をしたころで「祐実ちゃんも結婚して手が離れたし、何かすればいいのに」と言われて考えていくうちに、写真集を出そうって盛り上がったんですよ。でも、ただの写真集じゃ売れないから脱いだほうがいいって言われて「じゃあ脱いじゃう!?」みたいな(笑)。完全に文化祭ノリです。

原田 アハハ、せっかくなら売れたいですよね。

安達 そのときはまったく本気にしてなくて、すっかり忘れていたんです。だって、ありえないじゃないですか!

原田 普通はそう思いますよね。