「若いころは周りのきれいで輝く人たちと一緒に仕事をするのがとてもつらかったです。やせたらもっといい役もできるのだろうか? と、無理なダイエットをしたことも」

 そんなとき、演出家に言われた言葉にハッとしたという。

「“20代でキラキラしているスターでも、30代にほとんど消えていく。40代まで残れたら本物だよ”って。ルックスに関係なく芝居がうまい人しか残らないとアドバイスされて、それから人と比較して卑下することをやめました」

憧れの俳優の恋人役に

 長らく抱えていた悩みを解消してくれたのも『ふぞろいの林檎たち』だったようだ。

「20代、30代……と設定の変化だけでなく、同じ役で私自身も成熟できたのは貴重な体験です。柳沢慎吾さん演じる実と結婚したり、回を重ねるたびに私の役が幸せになっていくのも、見た目の美しさだけでない幸福の形が描かれていたり、本当によい作品に出させてもらったなって」

 劇中では柳沢と結婚するという役どころだが、実際に中島は柳沢のファンで思いを寄せていた。

「オーディションを受ける前から彼のファンだったんです。 憧れの俳優さんの恋人役だったので、あの役を演じていたときは毎日がシンデレラのような気持ちでしたね」

シーズン4まで制作されたドラマ『ふぞろいの林檎たち』。中島は柳沢慎吾と夫婦になる役を演じた
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 現在はニューヨーク在住のミュージシャンと結婚しているが、自宅にも柳沢とのツーショット写真を飾るほど“柳沢愛”は現在進行形だ。

「私の出版記念のイベントで柳沢さんに司会をやってもらったのですが、そのときのツーショット写真が夫との写真よりもたくさん飾ってあるんです。最近では、日本にいるときは、頻繁に電話で話していて、家族のような存在になっています」

 '18年に制作されたNetflixオリジナルドラマ『宇宙を駆けるよだか』では、ここ数年、人気を集めているぽっちゃり女優・富田望生の母親役を演じた。

「私がデビューした当時は、ぽっちゃりしていると役がかなり限定されていたので、富田さんの活躍を見るといい時代になったなと思います」